#10 直筆の手本が重要
17日に無料体験の方が当会を訪れ受講しました。その方の話しを伺い驚き、不安を覚えましたので書き記します。
要約すると、3年間S社で書道を習っていたが、一度も先生が手本を書いた所を見た事がない。添削もしない。口頭で褒めるか「これでいいですよ」と言うだけ。
疑問を感じ色々と質問をすると、うるさいと怒鳴られたそうです。
その方は個人で「書道検定」を受けたり、「大東書道」を取り寄せるなど研究熱心な方とお見受けしましたが筆を捌けない、含墨すらまともに出来ない状態でした。
はっきり言います「これは詐欺行為です。」
この文章を目にした方にお伝えします。習っている先生の名前を検索して下さい。今はこれでほぼ分かります。
- 全日本書道連盟に所属しているか。
- 日展作家か。
- 若い先生ならどの先生の門下生か。
これに該当しない「先生」は疑って下さい。
それと「直筆の手本」が全てです。書道は「線の芸術」です。直筆でないと感覚的に分かりません。
立腹しての文章なので荒くなりましたが折角、書道に興味を持たれたのなら時間もお金も無駄にしてはいけません。
「真の指導者」は必ず居ます。調べて下さい。

#9 光黎書苑の女性も頼もしい
写真の命名書は先月出産した水野さん直筆の書です。(会員の玉手箱に出産報告済)出産した母親が自ら筆を持って我が子の命名書を書く。何と崇高な姿勢でしょう。その命名書が伝統に則った書式で品格のある筆跡なら将来子供は誇らしく思います。
水野さんは出産前の10月に謙慎展の作品を仕上げました。この書道に対する真摯さにも驚いています。
同年代の西野さんの妊娠の報告も受けました。彼女も謙慎展は出品すると言っています。
高市首相はじめ女性陣の頼もしさに脱帽です。水野さんに慶句を進呈します。(写真の色紙です。)


#8 読売書法展北海道展終結に想う
11月9日で第41回読売書法展北海道展は終了し、来年から東京本展と合同開催となります。
9日は高木聖雨先生の札幌教室での稽古日でもあったので教室終了後、北海道展に視察に行かれました。
先生曰く「20年前北海道展を開拓に来て、同展の閉幕に立合うのは何かの因縁なのかなあ」と。
北海道にとっては最高の指導者との出会いであり、当会にとっては最大の幸運の賜でした。ただこの縁を活かすには先生のお考えを理解し添う必要がありました。
私も最初は試行錯誤でしたが努力を重ね、今は先生のお考えに添うことはできます。
片や先生が視察後にふと洩らした、指導者の中に「小学生レベルの作品があるのは良くない」これが北海道展の課題です。
3年前、関西の先生に公言されました「北海道の作品はレベルが低い」とも。これは北海道の指導者の自覚が足りないからです。
当会は高木先生の指導のお蔭で「中央と遜色のない作品」と評して頂いております。
中央展には高いレベルの作品が沢山陳列されています。来年からぜひ東京本展に足を運んで自分の目、感性で実感してみて下さい。
#7 命名書式
写真は会員(父親)の次女の御七夜祝のものです。中央の命名書が格調高く書かれているので皆様にもお知らせしたくコラムに纏めました。最近はSNSなどで書式に無知な自称書家が半紙に書いて高額で売っているものを見て一石を投じようと思いました。
伝統ある書式はきちんと調べてから書きましょう。会員の書いた(命名書は身内が書くべきです)命名書式は伝統に則った見事な書です。

#6 自称は詐称
よく「〇〇師範」の資格を見聞きしますが、これが怪しいです。地方や個人の団体が安易に乱発しています。
聞いた事もない団体名の師範を名乗ってSNSなどで会員を募っている方を見かけますが、自称は詐称になりかねません。
有名な全国誌はホームページに名前を登録しますし、認定状(大東書道は楯)を発行します。今はスマホで検索すればすぐ分かりますが・・・。
#5 競書誌は全国?地方?
習い始めて基礎が出来た頃、段・級を望む方には競書誌の購読をお世話します。(当会は月750円)
ただ安易に地方誌や地方の団体が発刊しているのに参加すると、費用を掛けて取得した資格が使用できないだけではなく取得した人のレベルまで低く見られます。
全国誌で衆目の認知されている競書誌(審査は厳しいが基礎がしっかりしていれば大丈夫です)での研鑽をお薦めします。全国誌は登録制で承認されています。
#4 古典・古筆の臨書はしない?
競書誌の課題を上手に書けば段・級は上がりますし、展覧会出品も先生の手本を上手に真似れば成績は従いてきます。(手本のレベルにもよりますが…)
しかし、これだと真の書道にはなりません。
中央展の審査員がよく言っている「古典の匂いのする作品」を書くためには、古典臨書は欠かせません。
古典・古筆を指導するのには深い教養と高い技術が必要です。一朝一夕の知識だけでは誤魔化せないのです。
ですから「臨書はしない」のが現状です。
ただ中央の審査員の眼識は高いのでそこを見破ります。
#3 北海道は筆が高い?
再度申しますが、このコーナーは当会への入会を勧誘するものではありません。
折角、書道に興味を持たれた方が安易にパフォーマンスだけの指導者に欺かれないよう注意を喚起するものです。
中央書壇の先生方に北海道は何故、羊毛筆で価格の高い、難しい筆を買わせるのかとよく聞かれます。私も詳細は分かりませんが、思うに利益率が高いからなのではと疑っています。因みに当会では「杉影」(1,500円程)を勧めています。青山杉雨先生が筆匠に作らせた筆で低価格を維持するよう遺言したとの逸話が伝えられています。
私も日常使っており髙木先生に「筆が悪い」とは一度も言われた事はありません。丈夫で長持ちしますので行事系統はこの筆だけで十分です。羊毛筆は柔らかいので扱うのに高い技術が必要ですし、この筆で楷書系統を書くのは不可能です。ところが北海道の高校生は何故か買わされています。
読売展出品作で筆力の弱い低レベル作品の要因にもなっています。
#2 書道は金のかかる習いごと?
SNSや巷ではこう言われているそうです。(会員やネットをよく見てる人から聞きました)
確かに広告代理店を使って宣伝したり、テナント料の高い場所で営業している書道教室は、その経費を上乗せするのですから当然高い会費、費用になるでしょう。しかし書道家は本来教養を高め、自己研鑽に努める人種ですので、所謂「金儲けは下手です」会費以外必要でしょうか?資格、書歴を取得する方は公表された費用(出品料)は必要ですが、書道を楽しむだけなら会費以外は必要ではありません。
むしろ「金のかからない習いごと」と私は考えています。
#1 全国?北海道?
このコーナーを設けた理由は、今SNSで安易に「書道」を売りものにし、資格のない者が指導、収入を得ている現状を愁い中央書壇の動向をお伝えしようとの思いからである。
3年程前、全日本書道連盟の理事長が公の場で「北海道の作品はレベルが低い」と公言したが、本当の事である。
これに気づいていないのは、北海道の指導者と書道愛好家で情報が少ないことに甘え、安易に考えている。
私の師は髙木聖雨先生(文化功労者)なので、私の活動の場は東京が主で逆に北海道の現状に疎いが書道に対する姿勢(考え方)、取り組み方が全然違うのは分かっていた。教室での指導も現書壇の動向を踏まえ会員に伝えながら行っています。
今、会員に伝えているのは4月23日大阪で催したユネスコ登録、万博協賛への「特別記念講演会、揮毫会」の様子である。宮田亮平先生の講演は非公開ですので言葉で伝えるだけですが文化功労者、日展理事長、元藝大学長だけあって講演が芸術作品を見ているような深遠で造詣に満ちた時間でした。
揮毫は髙木聖雨先生、黒田賢一先生(文化功労者)共万博出品作の再現など動画を編集して会員に観てもらっています。
文化勲章の井茂圭洞先生を筆頭に現書壇の最高峰が集結したこの行事に北海道から参加したのは私だけと思われます。この様にあるレベルの者だけが得られる情報を基に考え行動していかないと前述の如「レベルが低い」と言われても仕方がないでしょう。
先ずは正しい情報を得ること、その上でご自身で判断し決めるといいと思います。
このコーナーは随時更新していきますので判断基準の一翼となさって下さい。
