#5 競書誌は全国?地方?
習い始めて基礎が出来た頃、段・級を望む方には競書誌の購読をお世話します。(当会は月750円)
ただ安易に地方誌や地方の団体が発刊しているのに参加すると、費用を掛けて取得した資格が使用できないだけではなく取得した人のレベルまで低く見られます。
全国誌で衆目の認知されている競書誌(審査は厳しいが基礎がしっかりしていれば大丈夫です)での研鑽をお薦めします。全国誌は登録制で承認されています。
#4 古典・古筆の臨書はしない?
競書誌の課題を上手に書けば段・級は上がりますし、展覧会出品も先生の手本を上手に真似れば成績は従いてきます。(手本のレベルにもよりますが…)
しかし、これだと真の書道にはなりません。
中央展の審査員がよく言っている「古典の匂いのする作品」を書くためには、古典臨書は欠かせません。
古典・古筆を指導するのには深い教養と高い技術が必要です。一朝一夕の知識だけでは誤魔化せないのです。
ですから「臨書はしない」のが現状です。
ただ中央の審査員の眼識は高いのでそこを見破ります。
#3 北海道は筆が高い?
再度申しますが、このコーナーは当会への入会を勧誘するものではありません。
折角、書道に興味を持たれた方が安易にパフォーマンスだけの指導者に欺かれないよう注意を喚起するものです。
中央書壇の先生方に北海道は何故、羊毛筆で価格の高い、難しい筆を買わせるのかとよく聞かれます。私も詳細は分かりませんが、思うに利益率が高いからなのではと疑っています。因みに当会では「杉影」(1,500円程)を勧めています。青山杉雨先生が筆匠に作らせた筆で低価格を維持するよう遺言したとの逸話が伝えられています。
私も日常使っており髙木先生に「筆が悪い」とは一度も言われた事はありません。丈夫で長持ちしますので行事系統はこの筆だけで十分です。羊毛筆は柔らかいので扱うのに高い技術が必要ですし、この筆で楷書系統を書くのは不可能です。ところが北海道の高校生は何故か買わされています。
読売展出品作で筆力の弱い低レベル作品の要因にもなっています。
#2 書道は金のかかる習いごと?
SNSや巷ではこう言われているそうです。(会員やネットをよく見てる人から聞きました)
確かに広告代理店を使って宣伝したり、テナント料の高い場所で営業している書道教室は、その経費を上乗せするのですから当然高い会費、費用になるでしょう。しかし書道家は本来教養を高め、自己研鑽に努める人種ですので、所謂「金儲けは下手です」会費以外必要でしょうか?資格、書歴を取得する方は公表された費用(出品料)は必要ですが、書道を楽しむだけなら会費以外は必要ではありません。
むしろ「金のかからない習いごと」と私は考えています。
#1 全国?北海道?
このコーナーを設けた理由は、今SNSで安易に「書道」を売りものにし、資格のない者が指導、収入を得ている現状を愁い中央書壇の動向をお伝えしようとの思いからである。
3年程前、全日本書道連盟の理事長が公の場で「北海道の作品はレベルが低い」と公言したが、本当の事である。
これに気づいていないのは、北海道の指導者と書道愛好家で情報が少ないことに甘え、安易に考えている。
私の師は髙木聖雨先生(文化功労者)なので、私の活動の場は東京が主で逆に北海道の現状に疎いが書道に対する姿勢(考え方)、取り組み方が全然違うのは分かっていた。教室での指導も現書壇の動向を踏まえ会員に伝えながら行っています。
今、会員に伝えているのは4月23日大阪で催したユネスコ登録、万博協賛への「特別記念講演会、揮毫会」の様子である。宮田亮平先生の講演は非公開ですので言葉で伝えるだけですが文化功労者、日展理事長、元藝大学長だけあって講演が芸術作品を見ているような深遠で造詣に満ちた時間でした。
揮毫は髙木聖雨先生、黒田賢一先生(文化功労者)共万博出品作の再現など動画を編集して会員に観てもらっています。
文化勲章の井茂圭洞先生を筆頭に現書壇の最高峰が集結したこの行事に北海道から参加したのは私だけと思われます。この様にあるレベルの者だけが得られる情報を基に考え行動していかないと前述の如「レベルが低い」と言われても仕方がないでしょう。
先ずは正しい情報を得ること、その上でご自身で判断し決めるといいと思います。
このコーナーは随時更新していきますので判断基準の一翼となさって下さい。