2021年12月

最強布陣 フィギア男子

12月31日

全日本選手権がすべて終了し、五輪代表の顔ぶれが出そろった。五輪3連覇と4回転半成功の「二刀流」を貫く羽生結弦選手は同い歳の大谷翔平選手と自身を重ね、「勇気をもらっていると」明かした。一方、女子はロシアの壁に挑む。

僕の使命 ー王者の挑戦 羽生結弦ー

12月29日

フィギアスケート・全日本選手権(26日)、北京五輪代表最終選考会を兼ねており、男子は羽生結弦選手が2年連続6度目の優勝を果たし、代表に決まった。「(4回転半は)僕にしかできないのなら、それを全うするのが僕の使命」。「男子で3連覇の権利を有しているのは、僕しかいない」。と五輪王者として3連覇に挑む決意を口にした。

4回転半 奮い立つ 羽生結弦

12月29日

羽生のクワッドアクセルは、技としては成功はならなかったが、初めて試合で挑み、形になったのはすごいこと。今できる最大限の形を本番で出せる勝負強さや試合運びはさすがで、緊張や戦い方をコントロールするすべにたけている。
ー荒川静香ー

高校の駅伝雪を寄せつけず

12月28日

全国高校駅伝(26日・京都)で男子は世羅(広島)が2連覇し、11度目の優勝を果たした(史上最多)。女子は仙台育英(宮城)が制し5度目の日本一(史上最多)に輝いた。雪の舞う中、軽装で襷を継いだ若さを「雪を寄せつけず」と詠んでみました。

滑り込み ーショートトラック小池、神長ー

12月27日

スピードスケート・ショートトラック全日本選手権(19日・大阪)で男女とも残り1枠の北京五輪代表が決まり、男子は小池克典選手、女子は神長汐音選手が滑り込んだ。これで男子4人、女子3人の代表全員が内定した。

北京切符 ーカーリング日本女子ー

12月26日

カーリングの北京五輪最終予選(17日、オランダ)で韓国に快勝し、五輪出場を決めた。日本女子としては7大会連続で、ロコ・ソラーレとしては銅メダルに輝いた前回、平昌五輪から2大会連続の出場となる。男子は6位で五輪に出場できない。

日本スポーツ賞 ー激励賞 体操 橋本大輝ー

12月25日

19歳だった東京五輪で男子個人総合の史上最年少王者となり、種目別鉄棒も制した。五輪の大舞台での勝負強さと爽やかな笑顔で、国民に強烈な印象を残した。

日本スポーツ賞 ーオリンピック特別賞 水泳 大橋悠依・特別賞 ゴルフ 松山英樹ー

12月24日

大橋選手は夏季五輪で金メダル2個。日本女子で史上初の快挙と大賞候補にも挙がった。1年の最後に大きな勲章が待っていた。
4月のマスターズトーナメントで日本男子初のメジャー制覇を遂げた松山選手。特別賞に「今年は日本の皆さんにゴルフの魅力をお伝えできたと思う」と胸を張った。

日本スポーツ大賞 ー大賞 柔道男子 大野将平ー

12月23日

第70回日本スポーツ大賞のグランプリ(大賞)に輝いた大野将平選手は、柔道界では2004年アテネ五輪で3連覇を達成した野村忠宏さん以来の受賞となった。柔道発祥国日本で行われた東京五輪で、日本勢では史上7人目となる五輪2大会連続金メダルの快挙を達成。堂々とした振る舞いも称賛された。

王者の輝き

土壇場 ー槙野、鮮やかなヘッドー

12月22日

サッカー・第101回天皇杯全日本選手権決勝(19日・国立)浦和が来季J2に降格する大分に競り勝ち3大会ぶり、大会最多に並ぶ8度目の優勝を飾った。後半ロスタイムに今季限りで退団するDF槙野がゴールで決着をつけ世代交代が進む浦和の後輩たちに、タイトルも、プロとしての手本も、しっかりと残した。

大激戦 ースピードスケート男子500代表3枠争いー

12月21日

近年にないハイレベルでの日本代表争いが繰り広げられているのが、スピードスケート男子500メートル。新浜、森重、村上、松井の各選手4人がワールドカップで表彰台に上がり、大激戦となっている。激しい代表争いが、北京でのお家芸復活を加速させる。

スノボW杯 ー開幕戦優勝 平野流佳ー

12月20日

11日、スノーボードのW杯が米コロラド州で行われ男子ハーフパイプ開幕戦で19歳の平野流佳選手が優勝し、W杯通算2勝目を挙げた。世界選手権王者の戸塚優斗選手は3位、五輪2大会銀メダルの平野歩夢選手は4位だった。

神の領域の人 ーW杯34勝 小平奈緒ー

12月19日

カナダのカルガリーで行われたW杯第4戦で小平奈緒が女子1000メートルを制し、この種目で今季初優勝、W杯通算6勝目、500メートルと合わせて34勝となり、清水宏保さんの日本人最多に並んだ。
清水宏保さんは、「神の領域の人だと思っている」と評している。

劇的な戴冠で有終の美 ーF1ホンダー

12月17日

自動車のF1世界選手権の最終戦(12日、アラブ首長国連邦)フェルスタッペンが今季10勝目を挙げ年間王者を決めた。ホンダ勢のドライバー王者は30年ぶり。ホンダは電気自動車などに注力するため、今季限りでF1を撤退する。「チームとホンダを愛している。信じられないくらい、いい仕事だった」。劇的な戴冠でパートナーの有終の美も飾ってみせた。

東京五輪 ー視聴30億5000万人 65%成功 IOC発表ー

12月16日

IOCは17の国・地域の3万2055人を対象にした民間の調査で、65%が「東京五輪は成功だった」と評価したと発表した。
東京五輪はテレビとデジタルプラットフォームを合わせて30億5000万人が視聴したことも明らかにした。

第5回パラスポーツ賞 ー特別賞 国枝慎吾、新人賞 山田美幸ー

12月15日

〇特別賞を受賞した国枝選手は「東京大会の金メダルは、キャリアの中で最大の勝利。価値を認めていただき、ありがたい」とコメントした。
〇キックを強化するなど独自の泳ぎを磨いて急成長した山田選手は、日本選手団最年少の14歳で出場した東京大会で銀メダルを2個獲得して、とびきりの笑顔を見せた。

第5回日本パラスポーツ賞 ー優秀賞 杉村英孝、杉浦佳子、車いすバスケ男子日本代表チームー

12月14日

〇日本史上初の金メダルに輝いた杉村選手は、重度障害者向け競技の認知度アップなどに貢献した点も高く評価された。
〇杉浦選手は、ロードタイムトライアルで日本選手史上最年長となる50歳で金メダルを獲得。3日後のロードレースも制して2冠を達成した。
〇パラの花形競技の一つ、車いすバスケットボールで躍進を遂げた男子日本代表。守備の強化が実を結び、豊富な運動量を武器に強豪を次々と破り、銀メダルを獲得。

第5回日本パラスポーツ賞 大賞、道下美里

12月13日

スポーツで日本が一つになった東京五輪・パラリンピック2020大会の最終日。重圧を感じさせない落ち着き払った走りで金メダルをたぐり寄せた。優勝に加え、競技の魅力を広く伝え、伴走者に光を与えたことが評価された。

北京へ上積み狙う ースケートW杯高木美帆ー

12月12日

スピードスケートのW杯第3戦で女子1500メートルは、高木美帆選手が1分49秒99で開幕3連勝を飾った。狙い通りの1分50秒切りだったが、世界記録に0秒16届かず「うれしい気持ちともうちょっとという感情が入り混じった」。とどこまでも理想は高いようだ。

絶対大丈夫 日本一に導く ー正力賞高津監督ー

12月11日

プロ野球界で最も栄誉ある賞、正力松太郎賞にヤクルトの高津監督が選ばれた。前年、最下位のチームを立て直し日本一に導いた手腕が評価された。また、東京五輪で金メダルを獲得した日本代表「侍ジャパン」の稲葉監督、二刀流で活躍した米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手に特別賞が贈られた。特別賞での2人以上の受賞は初めて。

重圧はねのけ五輪「金」 ー特別賞「侍」稲葉監督ー

二刀流米球史に刻む ー特別賞 大谷翔平ー

夢にも思わず ーノーベル物理学賞授与ー

12月10日

気候変動の数値予測の道を開き、今年のノーベル物理学賞に決まった真鍋淑郎・米プリンストン大上席研究員(90)らを表彰する式典が6日午後、ワシントンの米科学アカデミーで開かれた。日本人のノーベル賞受賞は2年ぶり28人目。式典後、真鍋さんは、「大変ハッピーです。」「夢にも思わなかった」などと語った。

第75回 福岡国際マラソン終了

12月10日

75回目の伝統の大会は、財政面などで運営が厳しくなったことを受けて、今回を最後に終了する。細谷恭平選手が2時間8分16秒で日本人トップの2位に入った。

ノルディックスキー距離 新田佳浩 七度目パラ「万全」

12月9日

北京冬季パラ開幕まで約3か月。2010年、18年に続く金メダルが期待されるのが、ノルディックスキー距離の新田佳浩選手(41)。17歳で長野大会に初出場して以来、自身7度目となる北京大会へ「メダルを取れない(レベルの)選手は引退だと思う」という強い決意で臨む。

北京へ名乗り ーW杯初勝利 松井大和ー

12月8日

3日に米ユタ州で開幕したスピードスケートのワールドカップ(W杯)第3戦で、松井大和選手が男子500メートルを34秒04で制し、初優勝を果たした。森重航選手は2位。村上、新浜選手を含めた日本勢が上位6人中4人を占め、北京五輪代表レースが熱を帯びてきた。

月が次の目標 ー宇宙飛行士 星出彰彦ー

12月7日

国際宇宙ステーション(ISS)から先月、地球に帰還し、米国滞在中の宇宙飛行士星出彰彦さん(52)が、3日オンラインで記者会見を開いた。ISS滞在中に民間会社による宇宙旅行が相次いだことに触れ、「宇宙を活用し、人類の文化が広まっていくと感じた」と語った。自身の今後は「次のターゲットは月になると思う」と述べ、月探査への参加に意欲を示した。

無事帰還 ー名残惜しさを感じつつ地上の風を楽しみにー

断 念 ーGPファイナル中止ー

12月6日

国際スケート連合(ISU)は2日、大坂で開催予定だったフィギアスケートの国際大会「グランプリ(GP)ファイナル」を中止すると発表した。「オミクロン株」の感染拡大で外国人の入国が禁止される中、来日予定だった選手らへの特例が認められず、開催を断念した。
ボクシングの村田諒太選手(35)、井岡一翔選手(32)の王座統一戦がいずれも延期されることにもなった。

11冠 ーエドガー・マルティネス賞 大谷翔平 日本人初ー

12月5日

米大リーグ機構(MLB)は、先月29日、最も活躍した指名打者(DH)に送られる「エドガー・マルティネス賞」を発表し、エンゼルスの大谷翔平選手(27)が初受賞した。ア・リーグでDH制が導入された1973年創設の同賞で、日本人選手の選出は初めて。

流行語大賞 ーリアル二刀流、ショータイムー

12月5日

今年話題になった言葉を選ぶ「2021ユーキャン新語。流行語大賞」が1日発表され、年間大賞に米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手の投打にわたる活躍を表す「リアル二刀流/ショータイム」が選ばれた。

中国ペアに雪辱ならず ー世界卓球女子ダブルス「銀」ー

12月4日

先月29日、卓球の世界選手権の女子ダブルスで伊藤美誠、早田ひな組が中国ペア組と対戦0-3で敗れ、2大会連続の銀メダルだった。因縁の相手にまたしても阻まれ、伊藤選手は「優勝できなければ意味がない」と、感情をあらわにした。敗れはしたが17年大会から銅、銀、銀と3大会連続のメダル。常に頂点を狙える力を備えつつある。

照 準 ー「次の大会」2030冬季五輪・パラー

12月3日

東京五輪・パラ終了後、中断していた2030年冬季五輪・パラの札幌招致が再び動き出した。札幌市は、東京五輪マラソン競技の開催などで、運営面での経験や評価を得た。

成否の鍵 ー市民の支持 2030冬季大会ー

12月3日

IOCが五輪・パラの開催都市を決定する過程で重視しているのが、地元住民の支持率とされる。札幌市は来年春までに冬季五輪・パラの開催の賛否を問う市民の意向調査を行う予定だ。

概要計画 ー札幌冬季五輪 最大900億円削減ー

12月3日

札幌市は先月29日、2030年冬季五輪・パラ大会の概要計画を発表した。開催経費はこれまで3100億円~3700億円と試算していたが、最大900億円削減し、2800億円~3000億円とする。

W杯20勝 小林陵侑 北京へ弾み

12月2日

ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)は27日、フィンランドで行われ、ジャンプ男子個人第3戦で小林陵侑選手が今季初優勝を飾った。W杯通算20勝目で荻原健司氏、渡部暁斗選手を上回り、単独最多となった。28日、国際スキー連盟は小林陵侑選手含むジャンプ男子の日本チームに、新型コロナウイルスの陽性反応者が出て隔離措置が取られたと報告した。

技師も闘う パラ車いす

12月1日

今夏に行われた東京パラリンピックでは、選手たちの激しいプレーを支えた車いす技師たちに注目が集まった。選手の障害や体格などに合わせてミリ単位で調整する職人芸でメダル獲得に貢献。来年3月の北京冬季パラでも選手をサポートする。

2021年11月

オールMLB選出 ーDH・投手の2部門 大谷翔平ー

11月30日

米大リーグ機構(MLB)は23日、リーグの区別なく今季活躍した選手を選ぶ「オールMLBチーム」を発表し、エンゼルスの大谷翔平選手(27)が指名打者、先発投手部門に選出された。投手と野手2部門での選出は、2019年創設の同賞で初めて。
大谷選手は、国の国民栄誉賞と岩手県の県民栄誉賞をまだ早すぎると辞退し、あまりの謙虚さが話題になっています。

完 遂 ー高津采配崩れず ヤクルト20年ぶりの日本一ー

11月29日

27日に行われた「SMBC日本シリーズ2021」第6戦で、ヤクルトがオリックスに勝ち、4勝2敗でシリーズを制しました。セ・リーグ球団が日本一になるのは12年の巨人以来で、通算ではパ・リーグに並ぶ36度目、ヤクルトは6度目。高津監督は「昨年、一昨年と最下位に沈んだので、喜びも何倍大きい」、また来季のことを問われ「我々は絶対に崩れません。絶対大丈夫です。」と応えた。両チームの「負けたくない」という気持ちがぶつかり合った激闘で、観客には面白い試合が続いた。

パラ普及 世界舞台に

11月28日

東京パラ競泳男子金メダリストの鈴木孝幸選手(34)は、英国を拠点に活動しており、国際パラリンピック委員会(IPC)のアスリート委員に立候補し、日本人で初めて当選した。人気は24年パリ大会までで「委員になれば、他国の情報も入ってくるし、IPC内の事情もわかる」とメリットを強調する。トップパラアスリートとして、幅広い分野での活躍を目指す。

修 行 ー決定力求めてイタリアへ 水球 稲葉悠介ー

11月27日

規格外の「大砲」として日本男子水球会の期待を背負う稲葉悠介選手(ブルボンKZ)は、1勝4敗に終わった東京五輪の悔しさを胸に新たな一歩を踏み出した。初五輪だった東京はチーム最多の14得点と力は見せたが、「実力不足を痛感した」とイタリア1部リーグ・セリエAの強豪トリエステに移籍。「3年後のパリ五輪はすぐに来る。今から一日一日を大切にしたい」と修行に余念がない。21歳のエースは歩みを止めない。

4冠 4連覇 スパコン富岳

11月26日

理化学研究所は15日、富士通と共同開発したスーパーコンピューター「富岳」が、計算速度を競う「TOP500」など4部門の世界ランキングで1位になったと発表した。4冠達成は昨年6月と11月、今年6月に続き4期連続。富岳は新型コロナウイルスの感染対策や気象予測など幅広く使われている。

歴史に名を刻む ー「伝説」を超えた二刀流ー

11月25日

渡米4年目の「二刀流」が米大リーグの最高の栄誉を得た。最優秀監督賞3度の名称、エンゼルスのジョー・マドン監督は、ルースではなく、2632試合連続出場の記録を持ち、「鉄人」と呼ばれたカル・リプケン氏(61)と比べる。「切り替えのうまさが似ている。どんな時も毎日楽しみ、笑顔でユニフォームに袖を通す。ショーヘイにもそんな才能がある」。マドン監督は、二刀流の「鉄人」に賛辞を惜しまない。

素晴らしい人柄 ー周囲に敬意 マドン監督ー

11月24日

エンゼルスのジョー・マドン監督(67)が、二刀流を開花させた大谷翔平選手の1年を振り返った。来季はさらに成績を伸ばせる。今年のチームは故障者が多く、彼をあまり援護できなかった。周囲をレギュラーキャストで固めることができれば、来年は50本塁打も可能だ。投手成績も同様で、十分な援護が得られれば簡単に10勝もできていたはずだ。投打もベースランニングも素晴らしいが、人間性も優れたスキルの一つ。彼は決してイライラしない。いつも穏やかで、周囲に対する敬意に満ちている。優れた野球人であり、素晴らしい人柄だがらこそ、みんな彼と一緒にいるのが楽しくて仕方がないんだ。

断トツ ー記録と記憶ー

11月23日

今季、大谷翔平選手は639打席に立ち、投手でも相手打者と533打席の対戦があった。計1172とメジャートップで4桁に到達したのは大谷だけ。米メディアの集計によると、21世紀に入って最多記録となり、傑出したタフさと献身性を裏付ける。データを組み合わせると、二刀流の獅子奮迅ぶりが浮き彫りになる。

獅子奮迅 ー二刀流のデーター

11月23日

<史上初>

  • 45本塁打&5三塁打&25盗塁以上
  • 10本塁打&100奪三振以上
  • 10登板&30本塁打以上
  • 10登板&20盗塁以上
  • オールスター戦投打同時出場

理想の上司かも ー日本ハム監督 新庄剛志ー

11月21日

2000年12月阪神からフリーエージェントになった、新庄選手は大リーグメッツに移籍する際、大リーグ最低保証年俸だった「メジャーが夢だった。お金じゃない」と決めた。入団時、懐疑的な見方に対し、彼は「どんどん言ってもらって構わない。後は僕が見返すだけ」と言い切った。有言実行だった。123試合に出場し、打率2割6分8厘、56打点。4番を任されたこともあった。当時のスタッフによると、キャンプでは夜遅くまで黙々とバットを振り、マシン相手に打ち込んでいたという。明るくて、ユーモアたっぷり。地道な努力もするけど深刻ぶらない。これって理想の上司に求められる要素では?

満票獲得 ー祝MVP受賞 大谷翔平 日本人史上初(満票)ー

11月20日

エンゼルス・大谷翔平選手がアメリカンリーグのシーズンMVPに選出された。選手にとって最高の栄誉といえる賞を、イチロー氏以来、日本人選手として2人目となる受賞は快挙である。最優秀選手の称号を手にした大谷選手だが、すでに気持ちは来シーズンに向かっている。さらなる高みを目指し挑戦は続く。

夏、冬に挑戦 ーパラアルペン村岡桃佳ー

11月18日

平昌冬季五輪で金を含む5個のメダルを手にした村岡桃佳選手(24)は、「夏」の東京大会にも挑み車いす100メートルで6位に入賞した。すでに冬季3大会連続となる北京大会の日本代表に内定。陸上に挑んだ2年半を「価値観が変わった。自分の世界が広がり、アスリートとして、人間としても大きな経験値を得た」。と語り、新しい滑りに自分自身、期待しているという。

四 冠 ー最年少、妙手AI超えー

11月17日

将棋界の最高棋戦で藤井聡太三冠(19)が、13日勝利し初の竜王を獲得、19歳3か月で史上最年少四冠を達成した。羽生善治九段は「天から与えられた才能」とたたえる、不利な局面でも焦らず、巻き返す胆力を備える。
最高位を獲得して「藤井一強」時代の幕が開いた。快挙から一夜明けた14日朝、記者会見に臨み、「昇龍」と揮毫した色紙を掲げ、「さらに勢いよく昇っていけるように」と説明した。

コロナ禍でこそ真の芸術を

11月16日

海外で数々のオーケストラや歌劇場の音楽監督を務めてきた指揮者、大野和士さん(61)は、コロナ禍にあっても精力的に公演活動を再開、「苦しい時期こそ真の芸術の力が問われる」と力をこめる。30代の若き日、泥沼のクロアチア紛争のさなかに演奏活動を続けた体験が背中を押している。人間は食べるためにだけ生きているのではなく、心があり、イマジネーションがあり、感動を求めている。しかし、心は耕し、水をささないとしおれてしまう。心に水をさすことは人間にしかできない。そして音楽をはじめ芸術文化は、心を震わせ、イマジネーションの翼を広げ、人間らしく生きるための糧です。ともいう。

無事帰還 ー名残惜しさを感じつつ地上の風を楽しみにー

11月15日

「名残惜しさを感じつつ、地上の『風』を感じることを楽しみにしています」。半年以上滞在した国際宇宙ステーション(IPS)を離れるにあたり、ツイッターにそう書き込んだ星出彰彦さんが地球に無事帰還した。風がなく季節が移ることもない場所で、船長の重責を務め上げたことになる。

前 進 ーMVPへ大谷翔平ー

11月13日

米大リーグの今季各賞の最終候補が8日発表され、投手で9勝、打者で46本塁打をマークしたエンゼルスの大谷翔平選手(27)がア・リーグ最優秀選手(MVP)候補の3人に入った。受賞者は18日。11日、打撃のベストナインにあたるシルバースラッガー賞をア・リーグ指名打者(DH)部門で初受賞した。日本人選手ではイチロー以来2人目。

貫禄の快走 ー全日本区間賞 順大三浦龍司ー

11月13日

今夏の東京五輪陸上男子3000メートル障害で日本勢はつの7位入賞を果たした三浦龍司選手(順大2年)が、7日の全日本大学駅伝2区で10人抜きの区間賞に輝く貫禄の走りを見せた。10月の出雲駅伝欠場による周囲の不安を一掃し、2か月後の箱根駅伝へ弾みをつけた。

力強い応援 ーENEOS音楽賞 びわ湖ホールと沼尻竜典ー

11月12日

地方から日本のオペラを長年リードしてきた滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと、その芸術監督で指揮者の沼尻竜典氏に、第51回ENOS音楽賞・洋楽部門本賞が贈られる。「受賞は、劇場が自らオペラを制作・上演することへの力強い応援だと思う」と沼尻氏。「全国の『劇場』が力をつけてゆけば、日本のオペラ界は良い方向に変わるでしょう」。と期待を募らせる。

逆転劇 ー全日本大学駅伝 駒大8秒差連覇ー

11月11日

7日、陸上・全日本大学駅伝対校選手権で駒大が2年連続14度目の優勝を飾った。今秋は主力の故障が相次ぎ、出雲駅伝は5位。今大会も経験の浅い選手の起用が目立ったが、逆に層の厚さを印象づける。終盤での逆転劇となった。「油断せず、当然、箱根は連覇を」。大八木監督の言葉にも、力強さが戻った。

大逆転 ー父の言葉に不安飛ぶ フィギュアスケート鍵山 優真ー

11月10日

グランプリ(GP)シリーズ第3戦、イタリア大会で男子ショートプログラム(SP)7位の鍵山優真選手がフリーで自己ベストの197.49点をマークし、逆転優勝を飾った。前日のSPではミスが続き、コーチで父の正和さんにかけられた「立場とか成績とか関係なく、ひたすら練習してきたことを頑張るだけ」。これで吹っ切れたという。今季は未知の重圧がのしかかる。いきなり迎えた難局だったが、しっかり成長の糧にしてみせた。

文化芸術 ー契約書で保護ー

11月9日

文化芸術関係者はフリーランスや小規模団体が多く、仕事を受ける際、口約束やメールで済ませる場合が目立つ。俳優や音楽家、舞台スタッフなどが仕事をする際、適正な契約書を交わすことを求めるガイドライン(指針)作りの検討を文化庁が始めた。

狙い定めて ー北京パラ 狩野 亮ー

11月7日

来年3月の北京パラ開幕まで、約4か月。アルペンスキー代表に内定している網走出身の狩野亮選手(35)が長野から札幌に拠点を移し、強化を進めている。元金メダリストは「表彰台の一番上にとらわれることなく、ベストパフォーマンスを出すために集中したい」と5度目のパラに照準を定めている。

活 況 ースケート男子500メートルー

11月5日

冬の北京五輪まで3か月と迫った。ワールドカップなど国際大会の代表を選考する今季開幕戦の男子500メートルは活況だった。日本記録を持つ新浜立也と国内最高を誇る村上右麿の対決かと思われたが、新鋭の森重航が割って入った。今季からナショナルチーム入りした専大3年の21歳だ。エムウェーブのリンク記録に0秒14と迫る34秒64。開幕戦としては上出来で、2位の新浜、3位の村上までが0秒06差内に収まる密度の濃さだった。
ー三木修司、編集委員ー

難 曲 ー「チェロ協奏曲」ジュネーブ音楽コンクール一位、上野通明ー

11月3日

若手音楽家の登竜門として有名なスイスの国際音楽コンクール・チェロ部門でパラグアイ生まれでドイツ在住の上野通明さん(25)が日本人として初の1位に輝いた。上野さんはポーランドの作曲家ルトワフスキの「チェロ協奏曲」を地元のスイス・ロマンド管弦楽団と共演。20世紀の難曲として知られる作品を、並外れた集中力と卓越したテクニックで見事に表現し、聴衆から盛んな拍手を送られた。

北京聖火 簡素化の訳は

11月2日

来年2月に開幕する北京冬季五輪の聖火がギリシャで採火され、10月20日中国に到着した。驚いたのは、その際に発表された聖火リレーの概要だ。リレーの開始は来年2月2日。4日の五輪開幕までの3日間のみ、IOCとの合意のもと新型コロナウイルス感染症対策を優先したという。簡素化は感染症対策だけの理由だろうか。
聖火リレーは本来、人々に平和のメッセージや五輪精神を伝える象徴だ。コロナ禍の中、五輪はどこまで変容してしまうのだろう。
ー結城和香子、読売新聞編集委員ー

栄 誉 ー文化勲章受章 長嶋茂雄氏、絹谷幸二氏ー 

11月1日

2021年の文化勲章受章の読売巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏(85)は「野球界では初めてで大変な栄誉」と喜びを語った。また、同受章の洋画家、絹谷幸二氏(78)とは、30年以上の付き合いがあり、チャリティーで絵を共作した事もあるという。
5年程前私は、高木先生のお供で絹谷氏の展覧会に赴き、日本人離れした斬新な画風に驚いたのを思い出しました。自伝の本が手に入ったので古参の会員数名にも進呈したので覚えている方もおいででしょう。

2021年10月

歴史的な業績 コミッショナー特別表彰

10月31日

米大リーグ機構(MLB)は26日、投打の二刀流で今季、歴史的な活躍をしたとして、エンゼルスの大谷翔平選手(27)をコミッショナー特別表彰に選んだと発表した。日本選手では2004年に大リーグにシーズン安打記録を更新したイチロー選手が05年に受賞して以来。表彰は1998年に創設され、大谷選手は16例目。
28日、米大リーグの選手会は選手間の投票で決めるプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)に輝いたと発表した。日本人では初受賞。アメリカンリーグ最優秀野手にも選ばれた。(2004年のイチロー以来)。

破天荒? がぜん?

10月30日

文化庁が9日に発表した国語に関する世論調査では、慣用句の理解や若者言葉、コロナ禍でのコミュニケーションが取り上げられた。「破天荒」、「がぜん」を理解する人は2割程度にとどまり、「ら抜き言葉」を使う人が半数を超えた。調査からは、変化を続ける日本語への意識や使い方がうかがえる。

継 承 ー東京大会の理念パラ選手教員採用へー

10月29日

東京パラの開催を機に、東京都内でパラスポーツを楽しむ子どもたちが増えていることを受けて、都教育委員会はパラ競技の選手らを公立校の教員として積極的に採用していく方針を決めた。障害を持つ選手たちに教育現場で指導役を担ってもらうことで、競技人口の裾野を広げるとともに、共生社会の実現を目指す。

年間最優秀選手、米誌が選出 ー大谷翔平ー

10月28日

米野球専門誌ベースボール・アメリカは22日、今季の米大リーグ年間最優秀選手として、エンゼルスの大谷翔平選手を選出した。表彰は1998年に始まり、日本選手が選出されるのは初めて。

世界体操 ー感染対策を強化ー

10月27日

24日に開幕した体操の世界選手権では、今夏の東京五輪・パラ後のスポーツでの国内の世界大会では初めてで今後のモデルケースとなるだけに徹底した新型コロナウイルス対策を行った。「バブル方式」や頻度の高いウイルス検査などが実施された。日本勢の成績は男女で金2、銀5、銅1と計8個のメダルを獲得し、特定の種目に強い「スペシャリスト」の台頭をアピールする大会となった。

会 心 ー声援を背に 松山英樹ー

10月27日

24日、ゴルフ・2020チャンピオンシップで松山英樹選手(29)が優勝し、米通算7勝目を挙げた。マスターズ制覇後初めて観客の前でプレーし、高まった集中でスイングへの雑念が消え、最高の結果で日本のファンの期待に応えた。次の目標として、崔京周(韓国)が持つアジア人最多「米8勝」を掲げたところにも、日本のエースの自覚がにじんだ。

有終の美 ー世界体操 村上茉愛ー

10月26日

24日、体操・世界選手権最終日、種目別決勝で女子の村上茉愛選手がゆかで金、平均台で銅メダルを獲得した。大会後村上選手は観客に向かって現役引退を表明した。「最高のご褒美。色んな思いが込められた金メダルになった」と語った。歴史を塗り替えてきたエースの努力と、意地と、プライドが結実した。

快 挙 ー世界体操 芦川うららー

10月26日

女子種目別平均台で芦川うらら選手(18)が、金メダルを獲得。平均台では日本勢67年ぶりとなる快挙だった。東京五輪の平均台6位が世界選手権初出場で頂点に立った。

ショパン国際ピアノコンクール ー反田恭平、小林愛実入賞ー

10月25日

世界で最も権威のある音楽コンクールの1つ、ショパン国際ピアノ・コンクールの本選12人に残っていた反田恭平さん(27)が2位、小林愛実さん(26)が4位に入賞した。反田さんの2位は1970年の内田光子さんと並び、日本人の過去最高位。

後期コロナ時代と文化芸術

10月24日

ロバート・キャンベル氏(日本文学研究者)
この一年半余り、コロナ禍の中で私たちはあまりに多くのものを失ってきました。その一方で、誰もがマスクうをして學校や職場に通い、新聞やニュースを見ながら、注意深く生活する経験を積みました。自分の安全を見極めながら暮らす「後期コロナ時代」とでも呼べる状況が続くでしょう。コロナ禍で学んだことや気づかされたことを大切にして生きていきたい。文化や芸術に触れること、人との出会いやお酒を楽しむこと、旅に出ること。制限がある暮らしの中で、何を大切にして、何を削っていくか、練り直していきたい。

三木露風 ー宮沢賢治を称賛 「春と修羅」献本に返信ー

10月23日

童謡「赤とんぼ」を作詞した詩人の三木露風が、詩人で童話作家の宮沢賢治から、詩集「春と修羅」を献本され、称賛する手紙を送っていたことが、露風のノートの記述からわかった。2人の交流が明らかになるのは初めてという。この「春と修羅」は当会の調和体の題材として採用しており、難解な所がある詩だが、格調の高さは感じておりました。

粋な計らい
ー聖火、札幌で代替イベント走者ら元五輪代表と交流ー

10月22日

今夏、札幌市内で予定されていたが、コロナ禍で中止された東京五輪聖火リレーの代替イベントが17日、中央区の大倉山ジャンプ競技場で開かれた。市内を走る予定だった聖火ランナー10人と家族らが招待され、冬季五輪の元選手と交流したり、ジャンプ台や近くの札幌オリンピックミュージアムを見学したりした。

厳 戒 -北京冬季五輪・パラテスト大会ー

10月21日

来年2~3月に行われる北京テスト大会が中国で行われ、日本選手団関係者によると外部との接触を遮断する「バブル方式」が徹底されていて、来年の本大会では、東京大会以上の厳格な対策を進めるとみられている。15日には、フィギアスケート男子で鍵山優真選手、女子は三原舞依選手が優勝した。

五輪・パラ「層が厚くなった」 ースポーツ庁室伏長官ー

10月20日

就任2年目を迎えたスポーツ庁の室伏広治長官(46)が、東京五輪・パラでの日本勢躍進を「世界に誇れる成績。入賞者も多く、層の厚さが増した」と評価。大会後もトップ選手の強化やスポーツの裾野拡大を緩めず、障害の有無にかかわらずに楽しめる環境を広めていく方針を示した。

貫 禄 ーボストンマラソン、パラ金 道下美里ー

11日、第125回ボストンマラソンが行われ、東京パラ女子マラソン金メダルの道下美里選手が招待選手として伴走者と出場し、優勝した。大会は昨年、コロナ禍で中止、今年も例年の4月から延期されていた。

「神様」のバトン継ぐ ールースの偉業に再び光ー

10月18日

大谷翔平選手の記録は、18年のルースの13勝7敗、11本塁打に対し、9勝2敗、46本塁打は全て見劣りしない。投打5部門(投球回数、奪三振、安打、打点、得点)で100以上の数字を並べたのは、ルースも達していない前代未聞の記録だ。「確実に成長していると実感している。高いレベルの中でやらせてもらって、日本にいるだけではここまでの経験はできなかったとすごく感謝している」と大谷。100年の時を超え、野球の神様から二刀流スターのバトンを受け継いだ。
(席巻 二刀流より)

「振らない」省エネ練習

10月17日

46本塁打を放った大谷翔平選手が年間を通じて心がけたのは、「極力、振らないこと」だった。屋外での打撃練習は、ピタリとやめ、室内での打撃も15分程度の短い内容に圧縮。投打のフル回転による疲労蓄積を踏まえ、自ら考えた省エネメニューの一例だ。162試合の長丁場で欠場は4戦だけ。打者で639打席に立ち、投手で130回1/3を投げた。マドン監督も賛辞を惜しまない。「彼は今季、1日の大半をフィールドで過ごした。毎日だ。誰もこの耐久性、献身性を過小評価なんてできない。壮大なシーズンだ」。
(席巻 二刀流より)

柔らかな肩 アーチ量産

10月16日

大谷翔平選手の全本塁打の平均飛距離は127メートル、平均速度は151キロ。メジャー全体で6番目の高水準だ。カギは肩甲骨の柔軟性。他の強打者と比べて両肩の可動域が特に広く、滑らかに動くという。下半身の使い方にも進化がある。体も1年目とは別人のように厚みが増したと身近にいる関係者も驚きを隠さない。二刀流打法の成熟と、打撃を支える軸足である左膝の回復。二つが相まって、高度な打撃技術が花開いた。
(席巻 二刀流より)

笑顔・マナー 世界を魅了

10月15日

カナダ・トロントで結成された「大谷翔平ファンクラブイントロント」。「あれだけの才能がありながら他者をとても尊重する。アジア系住民が多いトロントでも多くのファンが勇気をもらっているよ」。発起人の台湾系カナダ人の教師が語る。コロナ禍に端を発した人種差別問題が北米に影を落とす中、融和の象徴となるヒーロー像を重ねる声も相次いだ。米紙ニューヨークタイムズは「米国には今こそ大谷が必要だ」とし、人種を超えて注目を浴びる大谷が、嫌がらせや暴力におびえるアジア系米国人の励みになっていると伝えた。
(席巻 二刀流より抜粋)

パラへの理解これからも

10月14日

東京パラリンピックでは、連日パラ競技に接した。テレビやパソコンでの生中継を見て興奮し、その後の報道で活躍の裏にあったドラマを知って感動を新たにする。そんな日々が続いた。日本は今回、金13、銀15、銅23の計51個のメダルを獲得した。メダルの数だけが成功の尺度ではないが、3年後に今回より減るようであれば、東京大会は何を残したのかという話になる。例えば、来年には神戸でパラ陸上の世界選手権がある。今回は原則無観客だったが今度こそ、パラスポーツへの理解をさらに深める機会になると思う。
(読売新聞編集委員)

好奇心 ー私の原動力 ノーベル物理学賞 真鍋淑郎氏ー

10月13日

今年のノーベル賞受賞の真鍋淑郎、米プリンストン大上席研究員(90)は、「好奇心で研究を進めてきただけだ。好奇心を持つことが私の原動力だ」と語っている。

日本最年少V ー世界レスリング 松井謙ー

10月12日

レスリングの世界選手権で8日、男子グレコローマン55キロ級の松井謙(日体大)選手が初優勝を果たした。20歳8か月での優勝は日本最年少。初々しく「格上相手なので自分の技を全部出そうと思った。」と謙虚な言葉とは裏腹に、マットでは実に堂々たる戦いぶりを披露した。20歳の頼もしいスター候補が誕生した。

「自分ファースト」次の世代へ ー男子マラソン大迫傑ー

10月10日

引退しても休む間もなく、走り続けている。東京五輪男子マラソンで6位に入賞し、現役を退いた大迫傑さんだ。五輪直後の8月中から全国各地で、子供たち向けの陸上教室をオンラインも交えて開催。9月には選手育成などを手がける株式会社「I」(アイ)を設立し、自らが代表取締役になることを発表した。社長という立場から、どんな幸せをつかむ選手を育てるのか。独自の道を走って描く次の物語も楽しみだ。
(読売新聞編集委員)

遺 産 ー障害への意識改革ー

10月9日

今回、パラの競技を見て、引き込まれた人は多かったと思う。ボッチャの戦略、車いすバスケットボールの連携。障害に合わせ、工夫し磨かれた技術。人々が選手を見る視点は、いつの間にか「障害者」ではなくなっていく。パラ教育や社会の認知度など13年の招致から8年間で培われたものは小さくない。パラ選手を起用したテレビCMは13年の5本から16年に95本に急増した。「大事なのは意識改革を社会にどう生かすか。10年後、大会を開いたからこんな世の中になった。」と言いたい。

ゆるスポーツ ーパラ機運 注目集まるー

10月8日

障害の有無や身体能力にとらわれずに取り組めるスポーツが注目されている。東京パラをきっかけに、誰でも同じ条件の下で楽しむことができるスポーツが増えれば、障害者らの参加機会の拡大も期待できる。
スポーツ庁は、障害者のスポーツ実施率の目標を40%程度を目指しているが、実際は24.9%にとどまり、目標を大きく下回っている。

気候に夢中60年 ーノーベル賞受賞 真鍋淑郎氏ー

10月7日

スウェーデン王立科学アカデミーは5日、2021年のノーベル物理学賞を、地球の気候変動予測の道を開いた真鍋淑郎(しゅくろう)氏に授与すると発表した。日本人のノーベル賞受賞は2年ぶりで28人目。90歳での受賞は日本人最高齢。

札幌に影響 ー30年冬季招致ー

10月7日

新型コロナや費用負担など東京大会が直面した課題は、2030年に2回目の冬季五輪と初めてのパラ開催を目指す札幌市の招致活動にも影響を与えている。東京五輪のマラソン、競歩の「札幌移転」は市にとってチャンスだったが、思惑は外れた。市は冬季五輪・パラが、時代に合わせた再開発を後押しすると期待しつつも、難しいかじ取りを迫られている。

自由な水中夢描く ー山田美幸さんの今後ー

10月6日

東京パラ競泳女子100メートル背泳ぎで銀メダルに輝いた山田美幸さんの心情が読売新聞に載っていました。両腕がなく、両脚の長さが違う。「ある」ものを徹底的に使った末の栄冠だという。将来は外交官を目指し、勉強と競技を両立すると、集中するとも言う。静かな水の中で描いた高らかな夢は大きい。

さすが大谷翔平 クインテブル100

10月5日

エンゼルスの大谷翔平選手が4日、11試合ぶりの本塁打となる46号弾を放った。今季最終戦に「1番、指名打者」で先発出場し、初回の第一打席で先頭打者弾。100打点に乗せて、史上初となる投打5部門で「クインタブル100」を達成した。投手として130回1/3、156奪三振、打者として137安打、102得点、メジャー史上初の快挙である。

幸せな人生 ーパラ競泳 木村敬一ー

10月4日

東京パラ競泳男子100メートルバタフライで金メダルに輝いた木村敬一選手(31)が自身の半生を振り返った初の自伝「闇を泳ぐ 全盲スイマー自分を超えて世界に挑む」を出版した。執筆したのは東京パラ直前で、「ちょっとした幸せや面白さを、読んだ皆さんが気付くきっかけになればうれしい」と述べた。

五輪パラの気づき日常に -行動を変えることからー

10月3日

福岡の「大濠公園ブラインドランナーズクラブ」からパラの陸上マラソン、金メダリスト道下美里選手が生まれた。クラブは元来、パラを目指すエリートランナー向けの団体ではない。
「多様性と調和」が五輪、パラを貫く理念だった。道下選手を支えてきたクラブは、東京大会の招致が決まるずっと前から、互いを尊重しあって生きることを体現してきたのだと思う。この大会で多くの人が考え、様々な気づきを得たというだけでも開催した意義はあったと信じる。
(読売編集委員)

ライバル五輪で躍動 ー桃田を尊敬「戻るはず」ー

10月1日

東京五輪、バドミントン男子シングルスで、世界ランキング2位のビクトル・アクセルセン(デンマーク)が初の金メダルに輝いた。同じ1994年生まれで、同1位の桃田賢斗と過去に何度も対戦してきたライバルだ。アクセルセンにとって国際大会で1勝14敗だった桃田は大きな壁となってきた。五輪だけ見れば、桃田が出場を逃したリオ、1次リーグで敗退した東京でいずれもメダルをつかみ、実績で差をつけた。「この2年間に様々なことがあった彼のことをリスペクトすべきだ」。と桃田にエールを送る。次の国際大会では、桃田も巻き返すだろう。2人のライバル物語は、これからも続くはずだ。

2021年9月

日本伝統の扇 ーパラのメダルデザインー

9月30日

メダルデザイナーの松本早紀子さん(32)がモチーフに選んだのは日本伝統の「扇」。「何年たっても日本で開かれた大会だと思い出してほしいから」。扇を束ねる要の部分を選手に重ね合わせ、世界に新しい風を吹かせるイメージを表現した。メダルは、使用済み携帯電話などの金属でつくられ、側面に金、銀、銅が分かるくぼみがつき、扇面には岩、花、葉、水が描かれている。

美しい跳躍 ーレームという可能性ー

9月29日

パラ男子走り幅跳びのマルクス・レーム選手、片足義足で8メートル62の世界記録を持つ人だ。今回のオリンピックの金メダルの記録は8メートル41。「オリンピックの記録を超える」という目標を掲げる。今回のパラでは、雨の中5本目に8メートル18を出し最終跳躍に挑んだ。勢いのある助走で美しい跳躍で8メートル半ばまで運ばれたがファールだった。義足という技術、人間の可能性、そしてスポーツやパラ大会が持つ意義、彼の存在からの新しい問いかけが、さざなみを起こし、社会の常識やその境界を揺さぶる。
稲泉連氏(ノンフィクション作家)

猛 進 ー史上最年少三冠 藤井聡太ー

9月28日

将棋の藤井聡太二冠(19)が、19日に行われた叡王戦五番勝負で豊島将之竜王(31)を破り、叡王を獲得し、「史上最年少三冠」の称号が加わった。10月に開幕する最高棋戦の竜王七番勝負がクライマックスで、将棋界が「藤井一強」に突き進むのか、待ったがかかるのか、大きな注目が集まる。

五輪だけの感動がある

9月28日

東京五輪・パラを受け、札幌市が目指す2030年の冬季五輪・パラの招致を秋元克広札幌市長が語る。東京大会ではアスリートたちのパフォーマンスを通じて感動、希望、スポーツの持つ力や可能性があった。30年大会はパラも行われ、共生社会の実現につながる。IOCは気候変動を大きなテーマにしている。地球温暖化によって自然の雪で冬季スポーツが出来る都市は少なくなっており、札幌、北海道は世界でもまれな場所だ。環境問題に取り組む街づくりにつながる機会になる。

パラスポーツ旋風さらに

9月28日

東京パラで障害者スポーツへの注目度が高まったことを追い風に、スポーツ庁は来年度、障害者がスポーツにより親しめる環境作りに乗り出す。地域で大会や練習を行う際の調整役となるコーディネーターを配置するほか、障害者と健常者が一緒に楽しめる競技形式などの検証を進める。

希望の種膨らんだ ー五輪・パラ彩ったアサガオー

9月23日

東京五輪・パラの競技会場に飾られた約3万3000鉢の朝顔が、育てた小学校のもとに返却された。選手を和ませた花から出来た種は、各学校などに引き継がれるほか、3年後の大会開催地・パリにも送られ、交流の輪が広がっている。

米タイム誌 世界の100人に 大谷翔平

9月22日

15日、米誌タイムは、毎年恒例の「世界で最も影響力がある100人」を発表した。米大リーグで投手と打者の「二刀流」の活躍を続けるエンゼルスの大谷翔平選手が初めて選ばれた。選考理由については、投手をしながらシーズン40本塁打、20盗塁以上の活躍は「ベーブ・ルースでさえなしえなかった」とし、ファンやメディアに対する紳士的な対応も評価した。他に、テニスの大坂なおみ選手、東京五輪・パラの国立競技場を設計した建築家の隈研吾さんも選ばれた。

パラ選手たちが起こした風 ー心の翼で受け止めるー

9月21日

12日間の東京パラは逆境の中でも、光は消えない事を教えてくれた。「コロナ禍は国際社会が患うがんなのかもしれない。でも失意に負けて挑み続ける勇気を捨てちゃいけないんだ。パラリンピアンたちは、皆その大切さを知っている」。陸上金メダリストのポポフ氏(独)は言う。障害や老いを含む違いを受け入れることは、人を優しく豊かにする。自分にはまだ、心を広げる力があるのだと気づく。そんな変化が、小さな希望をくれた12日間の競技だった。選手たちが起こした風を、心の翼で受け止めてほしい。
(読売新聞編集委員)

世界に希望 ーオリパラ開催についてー

9月20日

IOCの重要な責務は東京大会中止論が報じられる中、世界の選手たちの不安を払拭することだった。東京大会は、想定した「最悪のシナリオ」の中で開幕したが、開催を後悔してはいない。コロナ禍の中での開催遂行に、日本だからこそできたという称賛が世界から寄せられている。それはコロナとの共存を強いられる世界の人々に大きな希望や自信を与えた。選手たちは互いを応援し、より結束を深めた。彼らは東京大会を忘れ得ぬものとして心に刻むだろう。
ージョン・コーツIOC副会長ー

初出場組 メダル量産

9月19日

東京パラで日本は金13個を含む、史上2番目の51個のメダルを獲得した。金がゼロだったリオ大会から大きく躍進した背景には、注目度の高い自国開催に向けた、各競技団体などの周到な準備があった。10年という異例の長期スポンサー契約を結んだり、有望な若手を見逃さなかったのも大きい。その一人が、男子バドの19歳梶原大暉選手、競泳の14歳山田美幸選手だ。他の競技も若手を起用させた。この選手たちがエース級に成長していけば、パリ大会への期待も膨らむ。

称賛に値 ー専門性、責任感ー

9月18日

東京五輪は、史上初の延期とコロナ禍に対処し、競技運営を完遂する「適応力」を示せた国が、日本以外にどれだけあったろう。まるで魔法のようだった。世界の人々は、何週間かの間、選手たちの活躍に心を寄せ、久しく感じなかった心の解放を感じた。ここまで多くの人と話しをしたが、皆、選手たち活躍が世界に与えたすばらしい影響に言及し、困難に直面しながら大会を遂行した、日本に対する好感度はとても高い。
パリ大会組織委 エスタンゲ会長

自由の新風吹かせたスケボー

9月17日

東京五輪は過去最多となる金メダル27個を獲得した日本勢の奮闘などで開催に半信半疑だった人々を肯定へ傾けた。中でも五輪に新風を吹き込み、大会を勢いづけたのが、今回初実施されたスケートボードだと思う。会場の自由な雰囲気、大技に成功すれば他の選手が沸き、失敗すれば共に悔しがる。フリーな空気はとても新鮮だった。日本代表の早川大輔コーチ(47)は「まず滑って楽しいという遊びの精神が根底にある。複雑な技を誰かがやると、国や人種、性別、年齢に関係なくみんなで進化させてきた。自由で互いをリスペクトする文化が自然とできた」と説明する。スポーツの原点を呼び覚ましたスケボーは、東京五輪のレガシー(遺産)になった。(読売新聞編集委員)

健常者も共に闘った

9月16日

東京パラ大会では、健常者も同じ舞台で奮闘した。ブラインドサッカーは、ゴールキーパーだけ健常者が参加でき、日本代表の守護神、佐藤大介選手(37)は、好セーブを連発し、チームを支えた。
トライアスロン男子で銅メダルを獲得した米岡聡選手(36)の伴走者は東京五輪を目指していた椿浩平選手(29)だった。椿選手は「この経験を生かし、パリ五輪に出場したい」と意気込んだ。

全米連覇 ー国枝慎吾ー

9月15日

テニスの四大大会最終戦、全米オープンは12日、ニューヨークで車いす部門の男子シングルスで東京パラ金メダリストの国枝慎吾選手(37)が2年連続8度目の優勝を飾った。「とても疲れている中で、ベストを尽くすことができて誇りに思う。今が人生で最も幸せな瞬間です」と喜びに浸った。

大粒の涙 ーパラ競泳 木村敬一ー

9月14日

3日夜、東京パラリンピック競泳男子100メートルバタフライの表彰式で、君が代が流れ始めると、木村敬一選手の目から大粒の涙があふれた。4大会連続出場。通算8個目で初めての金色のメダル。先天性の疾患で視力を失った木村選手は自分の目で金色を確かめられない。「僕が唯一、金メダルを取ったと認識できるのはこの時で(泣くのを)我慢しなくていいんだ」。記念撮影でマスクを外した瞬間、号泣した。

巨額施設 活用が課題

9月13日

選手たちが熱戦を繰り広げた競技大会のうち、恒久施設は後世に引き継がれる。「国立競技場」の建設費は1569億円。大会後、陸上トラックを撤去し、球技専用にする計画だったが、世界陸連が世界選手権開催を提案したのを受けトラックを残す方向で検討。一方、仮設施設の「有明アーバンスポーツパーク」は再整備され、スケートボード、スポーツクライミングなどの都市型スポーツの「聖地」として生まれ変わる。

学校観戦 夢や視野広げる

9月12日

五輪は大半の会場が無観客、パラは全会場で原則無観客となった。それでも教育的な価値を重視し、学校観戦は認められた。五輪では宮城、茨城、静岡の3県、パラでは東京、埼玉、千葉の3都県で実施された。観戦した子供たちからは、意識の変化がうかがえた。生で観戦できなかった地域では、オンラインを使い交流を深める事業を用意した。オリパラ教育は大会終了で終わりではない。

おもてなし、世界に伝わるボランティア、選手村

9月11日

大人気の食堂=大食堂には、多様な食文化や宗教に配慮し、約700種の料理と約50種の調味料が用意された。過去大会と比べ、味や見た目も質が高いと高評価。

ボランティア=会場入りを拍手で出迎え、帰りは「ARIGATO」などと書いたカードを掲げて見送った。選手のひとりは「ボランティアの笑顔、温かさ、入口で手を振る子どもたちなど歓迎の気持ちが伝わった」。荷物のチェックを担った自衛隊員らの対応は丁寧で、警察官が気さくに挨拶するなどソフトな警備も高く評価された。

熱戦の足 精密調整

9月10日

東京パラでは約100人の技術者が、義足や車いすなどの修理やメンテナンスを無償で行い、大会を支えた。選手村の修理サービスセンターや競技場の修理ブースはドイツの医療福祉メーカーが1988年ソウル大会から運営して、今大会では、日本から14人が参加した。

マラソン・競歩 「秘密道具」活躍

東京五輪のマラソンと競歩は、札幌で行われたが、異例の猛暑の中、メダル2個、入賞3の活躍を見せた。パラのトライアスロンでもメダル2個の快挙を後押ししたのは、猛暑対策の二つのアイテムがあった。スペシャルドリンクは10種類の成分を配合して疲労回復を早めた。もう一つは3種類の保冷剤を使い分けいい結果につなげた。

手すきの表彰状 光あふれ 入賞者に渡す

9月9日

五輪・パラの1~8位の入賞者だけが手にできる表彰状を漉(す)いたのは、美濃和紙職人の倉田真氏(42)ら35人の職人。受注した18,480枚を約1年かけて完成させた。大会が1年延期になり、「よりよい状態で届けられる」。と自身を深めた。表彰状には、「流し漉き」という技法で透し文字を入れた。「選手たちには、ぜひ光に透かして見てほしい」。

野球から転向 四年で頂点 ーバド梶原ー

バドミントン男子(車いす)で金と銅の二つのメダルを勝ち取った梶原大暉選手(19歳・日体大)。甲子園を夢見た元野球少年は、けがで車いすバドミントンに転向し、わずか4年で世界の頂点に立った。「楽しく、元気にプレーしている姿を見せることが一番の恩返し」と、爽やかな笑顔を見せた。

水の怪物 ー戦いは終わらない 五冠、イハル・ボキー

9月8日

パラ競泳界の「水の怪物」は、東京でも実力を存分に発揮した。ロンドン、リオ両大会で計11個の金メダルを獲得したイハル・ボキ選手(27歳・ベラルーシ)が今大会で新たに5個の金を手に入れた。勝ち続けられる要因について、「努力だ。私の日々は休養と食事、そしてプール。それが全て」だという。今後も泳ぎ続けることを誓った。

完 遂 ーありがとう東京、逆境の中、共にやり遂げました。

5日、パラ閉会式でIPCのアンドルー・パーソンズ会長はコロナ禍の困難を乗り越えて大会を完遂できたことに、謝意を示した。大会期間中に来日した各国要人らから「日本だから開催できた」との言葉が多く伝えられている。

感 動 ーパリへつなぐ 金13、銀15、銅23ー

9月7日

原則無観客となった東京パラリンピックは、8月24日に開幕し、日本勢は五輪の勢いを引き継いで躍進。2004年アテネ大会の過去最多メダルにあと1と迫る51個を獲得した。

最速証明 ー勝負所逃さず一気 金、道下美里ー

9月7日

5日、女子マラソンの道下美里選手(44)がリオ大会銀に続き金メダルを獲得。勝負のポイントは30キロ過ぎに後半の伴走者、志田淳の指示でスパートを仕掛けたこと。最速の女王は、落ち着いて勝負に徹する完璧なレースで、悲願の金メダルに輝いた。

19歳、大金星 ー世界王者との接戦制す 金、梶原大暉ー

19歳の梶原大暉選手の底知れぬ勢いが、世界王者を圧倒した。金メダルをつかみ、「国枝慎吾選手のような、顔である存在になりたい」。と言う。パラスポーツ界を背負っていくスター候補が誕生した。

視線は連覇「ゆまさり」ペア ー金、里美紗李奈、山崎悠麻ー

23歳の里美選手と33歳の山崎選手、初代金メダリストとして、新たな道のりが始まる。「パリに向かっていきたい」と山崎。里美は「私も一緒『ゆまさり』ペアでいきます」と宣言した。

米、追い詰めた ー残り6分、5点差守れず 銀、車いすバスケ男子ー

歓喜に沸く米国チームの横で、日本の選手たちは涙を流しながら、仲間同士、たたえ合っていた。リオ大会王者の米国に4点差の惜敗。金メダルこそ逃したが、日本車いすバスケットボール界の歴史に、確かな足跡を刻んだ。

競技人生の中で一番うれしい ー銅、堀越信司ー

視覚障害者マラソン男子の第一人者が、4度目のパラで念願のメダルを手にした。33歳の堀越選手は「走り始めて21年、競技人生の中で一番うれしい」と大粒の涙をこぼした。

最低限はやり遂げられた ー銅、永田 務ー

男子マラソンのゴール直前、あふれる感情を抑えるように、左手で胸を3度たたいた。「最低限はより遂げられた。諦めの悪さを出せたかな」。37歳の新星、永田選手が銅メダルをつかんだ。

強烈なスマッシュで勝利を決めた ー銅、藤原大輔、杉野明子ー

バド混合ダブルス、初のパラでメダルを量産した日本チームの大会最終戦を勝利で締めくくり、「日本として、いい結果で終われるようにしたい」。様々な思いが詰まった一戦を明るく振り返った。

一週間ぐらい余韻に浸りたい ー銅、梶原大暉、村山浩ー

バド男子ダブルスの村山浩選手(47)は、「うれしさ半分、悔しさ半分。金メダルを目指していたので」。ただ「銅メダルをもぎ取れたので1週間ぐらい余韻に浸りたい」。

王者、返り咲く ー全5戦ストレート圧倒 金、国枝慎吾ー

9月6日

4日、車いすテニス男子シングルスで国枝慎吾選手(37)が、今大会で1セットも失わず金メダルに輝いた。金メダルが決まった瞬間、手で顔を覆った。「本当に信じられない」。最高峰の四大大会で何度も栄冠に輝いてきた国枝が泣いていた。涙が止まらなかった。地元開催で日本選手団の主将を任され、重圧で眠れぬ日々を過してきたが、技術ではね返して結実した。

元気満開ヒロイン ー気迫の叫び 逆転で頂点 金、里美紗李ー

新競技のバドミントン女子シングルス(車いす)で里美紗李選手(23)が金メダルを獲得。公言したとおり初代女王となった。表彰台の真ん中で、金メダルを首に掛け、君が代を聞いている。「健常者の頃には想像できなかった場所にいる。パラは車いすで良かったと思えることの一つになった」。

奮 闘 ー一日2メダル 「たぶん引退」 銀、鈴木亜弥子ー

34歳の鈴木選手は計4試合で全てを出し切った。09年の世界選手権、10年のアジアパラを制し、引退したが、東京パラの開催が決まり現役復帰した。覚悟を持って臨んだ大会は終わった「今後はたぶん引退します。」表情は充実感があふれていた。

躍 進 ー河本圭亮、高橋和樹、田中恵子 銀、ボッチャペアー

延長で韓国に惜敗したが障害が最も重いクラスで躍進を果たし、多くの障害者や支える家族に勇気や元気を与えた意義は大きい。

地元開催に鮮明な足跡 ー銅、上地結衣、大谷桃子ー

車いすテニス女子ダブルスの銅メダルを、上地選手は「形として残るものができたことがすごくうれしい」と喜び、ペアを組んだ大谷選手の肩を抱いて健闘をたたえあった。金メダルは逃しても、銀と銅が1つずつ。日本のエースは地元開催の大舞台で、鮮明な足跡を残した。

火の玉ジャパン 全体のメダル ー銅、ボッチャチームー

1点差で勝利を確実にすると、主将の杉村選手は最後の1球をコート中央にそっと投じた。「ボッチャは面白い。この競技に出会えたことに感謝したい」。

障害や年齢に関係なき可能性 ー銅、鈴木亜弥子、伊藤則子ー

車いすバドミントン女子ダブルスの伊藤則子選手(45)は、「この歳でパラリンピックを目指すとは思っていなかった。障害や年齢に関係なく、可能性はあると伝えられたなら。よかった」。

正々堂々と戦えた ー日本人対決 銅、杉野明子ー

バド女子単の杉野選手(30)は、日本人対決を制し、銅メダルをてにした。「ずっとやってきた仲間だからこそ、正々堂々戦えた」と杉野。

こんなに重いメダルをもらってうれしい ー銅、山崎悠麻ー

バド女子単の山崎悠麻選手(33)は受賞後、「こんなに重いメダルをもらえて、すごくうれしい。やってきたことが形になってよかった」と述べた。

がむしゃら悲願 ー四大会目「すごい幸せ」 金、木村敬一ー

9月5日

3日、競泳男子100メートルバタフライで4大会連続出場の木村敬一選手(30)が金メダルを獲得。パラ通算8個目のメダルで金は初。「この日のために頑張ってきて・・・。本当にこの日が来るんだなって。すごい幸せです」。あふれる涙を抑えられなかった。

上り坂の覇者 ーライバル揺さぶり独走 金、杉浦佳子ー

女子個人ロードレースは杉浦佳子選手が、タイムトライアルと2冠を達成した。3日前、50歳で日本勢の最年長金メダリストになったが「気持ちが緩んだら終わり」と考え、緊張の糸を張ったままレースに臨んだ。体力の衰えは感じながらも、顔はいつも上を向いている。杉浦にとって、自転車は人生の歩みとそっくりだった。

晴れやか ー木村と競い、高め合い 銀、富田宇宙ー

隣のレーンを泳ぐ先頭の木村を猛追し、2位でゴールした。初出場で3つ目のメダルを獲得し、戦いを締めくくった表情は晴れやかだった。年下ながら第一人者の木村から多くを吸収し努力を積んだ。涙は木村のため流した。

成長の証し ー最後まで粘り 銀、上地結衣ー

車いすテニス女子シングルスで上地結衣選手(27)は、この種目で日本勢初の銀メダルを獲得した。「今、自分ができることはやりきったと思う。ただ、銀はやっぱり悔しい」。頂点に届かなかったが、5年間の努力の成果は十分に示した。

遅咲きのレーサー ー最後にかわされ 銀、大矢勇気ー

陸上男子100メートル(車いす)で大矢勇気選手(39)が銀メダルを獲得。遅咲きの車いすレーサーにとってパラのメダルはやはり格別だった。「すごく重たい。最高です」と達成感に浸った。

若手が力 ー世界一奪還に手応え 銅、ゴールボール女子ー

女子3位決定戦で、日本はブラジルに快勝し、銅メダル。優勝した2012年ロンドン大会以来のメダル獲得となった。パラ初出場だった2人の踏ん張り、若手の台頭でつかんだ銅、日本のさらなる成長につなげたい。

タッチワーク抜群 ー皆が一つになって 銅、陸上混合リレーー

混合400メートルユニバーサルリレーで日本が銅メダル。男女2人づつで飛び抜けた選手はいない中、タッチワークで日本記録を突破した。

全五種目メダル ー34歳、今が全盛期 銀、鈴木孝幸ー

9月4日

公言していた「出場全5種目でメダル」は、今大会5度目の表彰台で完結した。自らの環境や状況に不満を抱かず、正面から受け入れる能力が生きた。前回リオ大会でメダルなしに終わり、現役引退も頭をよぎったところからの活躍、「今が全盛期」と言った。

唯一無二 ー独特のキックと姿勢 銀、山田美幸ー

2日、競泳女子50メートル背泳ぎで、14歳の山田美幸選手が銀メダルを獲得した。リオ大会をテレビで見て、レース後歓声やインタビューを受ける選手たちの笑顔に魅了された。それから5年、特徴を最大限に生かし、唯一無二の泳ぎを作り上げ、2つのメダルを獲得した。

午前二時の歓喜 ー雨で二時間中断 銅、諸石・菅野組ー

試合が終わったのは午前2時過ぎ、激戦の末に銅メダルを手にした。「若者に負けたくない。パワー、スピード、目は年を取るごとに衰えるが、それ以外で何ができるかこだわっている」。と話す54歳のベテランが、3度目の出場で悲願を達成。

黄金の左 正確無比 ー金、杉村英孝ー

9月3日

1日、ボッチャ個人で杉村英孝選手(39)が金メダルに輝き、日本勢初の表彰台。快挙をたたえるチーム関係者の拍手に「(良い)結果を残し、さらにボッチャの知名度を上げたかった。うれしい」。めったに表情を崩さない杉村の目が赤くなり、涙がにじんだ。

悲願の金メダルへ 0秒56差、手応え ー銀、木村敬一ー

男子100メートル平泳ぎでの銀は、2012年ロンドン大会の銀、16年リオ大会の銅に続く3大会連続のメダルとなった。本命は、100メートルバタフライ。悲願の金メダル獲得に向け、エースが乗ってきた。

全開ペダル 作戦ピタリ ー金、杉浦佳子ー

9月2日

31日、自転車女子個人ロードタイムトライアルで、50歳の杉浦佳子選手が金メダルに輝いた。50歳での金は五輪・パラの夏冬を通じて日本人最年長記録。金メダルは重かった。励まし、支えてくれた知人や仲間の数も50年分。「一人で取ったメダルじゃないから重いんだ」。笑顔が輝いた。

進撃振りきる ー伴走者、長谷部匠 銀、和田伸也ー

陸上男子1500メートルで和田伸也選手(44)が銀メダルを獲得。伴走者、長谷部匠とのあうんの呼吸で予想外の展開を克服、「全部出し切りました」。充実の笑顔を浮かべて喜んだ。

安定の水進力 ー今大会四個目のメダル 銀、鈴木孝幸ー

9月1日

30日、競泳男子200メートル自由形で鈴木孝幸選手(34)は銀メダルに輝き、今大会4個目を獲得。これで全ての色のメダルが揃った。「狙ってとれるわけではないので幸運をありがたく頂戴したい」と笑った。目標はエントリー全5種目でのメダル。あと一つ最高の締めくくりを思い描いている。

集中逆転 ーラスト「全て注ぎ込んだ」 銅、富田宇宙ー

男子200メートル個人メドレーでは、富田宇宙選手(32)が銅メダルを獲得。死に物狂いで腕を回し、圧巻の逆転劇を誇らしげに振り返った。「この場でパフォーマンスできることが幸せ」。残る100メートルバタフライで3個目のメダルを狙いにいく。

2021年8月

無限の可能性 ー二段ギア 世界新 金、山口尚秀ー

8月31日

29日、競泳男子100メートル平泳ぎで、20歳の山口尚秀選手が1分3秒77の世界新記録をマークし、金メダルを獲得した。「(金メダルと)二つの課題を達成できてよかった」。表彰式で日の丸を見上げる代表のジャージー姿がよく似合っていた。

王者の逃げ ー記録より勝負 金、佐藤友祈ー

必死の形相でゴールを駆け抜け、佐藤選手が右腕を突き上げた。「競り合って勝ち取った金メダル。これは非常に価値があると思う」。銀メダル2個だったリオの雪辱を果たし、王者の強さを証明した。

二大会連続 ー連覇の豪に快勝 銅、車いすラグビーー

前日は悲願の金メダルを逃し、悔し涙を流した日本は、大会を2連覇していた豪州に快勝した。今回の「銅」の経験を3年後のパリ大会につなげ、次こそ金メダルを手に入れたい。

隙突く投げ ー磨いた担ぎ技 銅、小川和紗ー

頭一つ分大きい相手に対し、果敢に潜り込んで、徹底して磨いた担ぎ技を繰り出し、技ありを奪取「攻める柔道ができたので、まずは良し」。苦戦していた日本女子に今大会唯一のメダルをもたらした。

感謝を伝えるために全力で頑張る ー銅、上与那原寛和ー

400メートルと同じ銅メダルをつかみ取った50歳は、「まだ若い者には負けませんよ」とはにかんだ。「感謝を伝えるために全力で頑張る。その思いだけだった」。誇らしげに笑った。

諦めない ー色々あったが今は幸せ 銀、宇田秀生ー

8月30日

28日、トライアスロン男子で宇田秀生選手(34)が銀メダルを獲得。ゴール目前に日の丸を握りしめた左拳を何度も突き上げた。「色んな気持ちがこみ上げてきた。すごく幸せな最後のストレートだった」。トライアスロンで日本勢初のメダルをつかみ取った。

二人三脚 ーガイドは「同志」 銅、米岡聡ー

ガイドは、健常者のトライアスロン選手で2024年パリ五輪を目指す椿浩平選手だ。お互い切磋琢磨できるいわば「同志」だ。表彰式で、互いに銅メダルをかけ合った。

フォアの強打 ー五大会ぶりのメダル 銅、伊藤槙紀ー

卓球女子シングルスで伊藤槙紀選手(36)が銅メダルを獲得。未勝利に終わったリオ大会からフォアハンドを強化して成長してきた。この銅メダルは、卓球では日本勢5大会ぶりのメダルだった。

三個目メダル ー笑顔は見せず 銅、鈴木孝幸ー

競泳男子150メートル個人メドレーで今大会3個目の銅メダルを獲得。「ちょっとタイムが遅いのが不満」。と喜びの言葉は少なかった。

疾風スパート ーラスト10メートル逆転 金、佐藤友祈ー

8月29日

27日、陸上競技がスタートし、男子400メートルでは世界新記録保持者で31歳の佐藤友祈選手がパラ新記録をマークし、金メダルを獲得。決勝は大方の予想通り、佐藤とリオ大会覇者のレーモンド・マーティン選手(米)の一騎打ちだった。ラスト10メートルの劇的な逆転勝ちだった。

ひたむきさ結実 ー最高の伴走者 銀、唐沢剣也ー

男子5000メートルで唐沢剣也選手(27)は、最後の1周でブラジル選手にかわされても食いつき、和田ら3位以下を引き離しゴールへ飛び込んだ。初出場初メダルを獲得。点字図書館でフルタイムで働きながら毎日、早朝と勤務後の4時間練習に充てる。伴走者は実業団チームの元選手でコーチの小林光二氏と組むことで戦略性が増し、5月には世界記録を出した。

不 屈 ータフに追い上げ 銅、和田伸也ー

トラックとマラソンの「二刀流」に取り組む44歳。リオ大会では3種目に出場したが、メダルは逃した。切磋琢磨してきた唐沢と表彰台に立てたことを喜んだ。

恩返しできた ー沖縄出身50歳 銅、上与那原寛和ー

夏季パラ4大会連続出場で北京大会のマラソンでは銀メダルを獲得。トラック種目に転向してからも息の長い活躍を続けている。

新 鋭 ー豪快 内股すかし 銅、瀬戸勇次郎ー

柔道男子66キロ級の瀬戸勇次郎選手(21)は、3位決定戦で「内股すかし」の一本で銅メダルを決めた。パラでもこの階級の国内選考は難航した。受賞後「やっぱり君が代が聴きたかった」。若きエースは、パリで金メダルを目指す。

終盤一気 ースタミナ強化実る 金、鈴木孝幸ー

8月28日

26日、競泳男子100メートル自由形で鈴木孝幸選手(34)がパラ新記録をマークし、今大会日本勢第1号となる金メダルを獲得した。表彰式では、台の真ん中で掲揚される日の丸をじっと見つめ、首には13年ぶりの金メダル「この雰囲気をしっかり味わおうと思った」。会心の泳ぎをした達成感がこみ上げていた。

宇宙遊泳 ー夢の続き 銀、富田宇宙ー

真っ暗な闇の中を泳ぎ切った先に、銀色に輝くメダルがあった。競泳男子400メートル自由形で、富田宇宙選手(32)がアジア新記録をたたき出し、表彰台に上がった。インタビューで「自分で取ったというより、支えてくれた皆さんからメダルをいただいたという気持ちでいっぱい。自分が障害を負った意味は、この瞬間にあったのかな」と声を震わせた。

新 星 ー鍛えたキック極めた泳ぎ 銀、山田美幸ー

8月27日

25日、競泳女子100メートル背泳ぎで14歳の(中3)山田美幸選手が銀メダルを獲得した。「楽しく泳ぐ」が口癖だが、銀メダルを手に入れたレースは冷静な思考と緻密な計算で組み立てられていた。

リオの雪辱 ー鋼の腹筋 銅、鈴木孝幸ー

競泳陣の主将を務める34歳の鈴木選手。冷静な取り組みで激戦の末に銅メダルを獲得した。12年ロンドン大会までの3大会で金を含む5個のメダルを取った。無冠で終わったリオ大会のレース後、専属トレーナーに聞いた。「僕にまだ伸びしろはありますか」返ってきたのは「腹筋を鍛えればいい」との助言。「改善点があるなら、やってやろう」。この日、引き締まった体で表彰台に戻った。

想像を超えたい ーパラ選手団主将 国枝慎吾ー

8月26日

57年ぶりにパラリンピックが東京に戻ってきた。24日に国立競技場での開会式で日本選手団の「顔」となる主将を務めた車いすテニスの国枝慎吾選手(37)は、選手宣誓も担当した。「(テレビなどで)見る方の想像を1歩、2歩超えるプレーをしたい」と誓う。

片翼の小さな飛行機 ー中二年 和合由依ー

「翼」をテーマに行われた開会式の演出で、主役を演じたのは、都内の公立中二年の和合由依さん(13)、先天的な障害があり手足が自由に動かない。性格は好奇心旺盛でキャストのオーディションに応募した。私見だが、パラの開会式はテーマもしっかりしており、「風」を媒体にした演出は見応えがあった。五輪の開会式は「小芝居」がコマ切れになり凡庸な感じでつまらなかった。

NHKパラ工夫の540時間

9月5日まで、13日間にわたる大会期間中、NHKは競技の生中継を中心にテレビ5波で過去最大の計540時間超の放送を予定。

複数メダルを期待 ーバドミントンー

8月25日

今大会の新競技で、日本勢は男女ともに世界ランク上位の選手が多く、複数のメダルが期待される。

素早い展開に磨き ーブラインドサッカーー

開催国で初出場。5,6月に日本で開催された、パラ出場国が参加した国際大会「ワールドグランプリ」で準優勝に輝きチームは自信を深めた。

水の女王 限界超え

パラ水泳でメダル15個の輝かしい戦績を持つ「水の女王」成田真由美選手(50)は、過去の栄冠をかなぐり捨て、過酷な練習に励んできた。北京大会後に一度引退したが自国開催に向け、自分の限界を超える猛特訓に耐えてきた。

東京2020パラリンピック 22競技539種目
開会式8月24日午後8時

二冠に挑む ー車いす陸上 佐藤友弥ー

8月24日

陸上のトラック種目では日本が伝統的に強い車いす男子にメダル量産の期待がかかる。佐藤友弥選手(31)は世界記録を持つ400メートル、1500メートルの2冠を見据える。

三本の矢 -パラアーチェリー上山友裕ー

上山友裕選手(33)は亡くなった先輩の「矢入れ」付け、父(博和)が作ってくれた自宅ガレージの練習場と「三本の矢」で闘う。

磨いた上腕 -パラカヌー 瀬立モニカー

五輪自転車で銀メダルを獲得した梶原悠未選手(24)は同級生で大の仲良し。ともにメダルを目指す戦友でもある。落車のアクシデントにも冷静に対応した親友の姿に「最後まで諦めない姿に、自分もやるしかないと覚悟を決めた」。

悲願の金を狙う ー自転車 藤田征樹ー

トラック、ロードともに静岡で行われる。藤田征樹選手(36)は、2008年北京大会から3大会連続出場していずれもメダルを獲得したが、最高は銀。今回は悲願の金を狙う。

二枚看板 ーボッチャー

男女混合で争うパラ独自の競技。個人、団体の全7種目でメダルを目指す。個人戦は広瀬隆喜選手(36)と杉村英孝選手(39)の二枚看板が強豪タイ勢らと金メダルをかけて激突する。

勇気と覚悟 ーパラ結団式ー

8月23日

17日、東京パラリンピック日本選手団の結団式が行われ、多くの選手、スタッフがオンラインで参加、24日に向けて決意を新たにした。日本代表選手は22競技に過去最多の255人が出場する。

ライバル崩す攻撃磨く

2016年リオ・パラで選手団の旗手を務め車いすテニス日本女子初のメダル(銅)を獲得した上地結衣選手(27)は、「今回は結果と内容。金メダルを取りたい」。5年間の集大成となる舞台が間もなく始まる。

真夏の挑戦 ーパラ陸上 村岡 桃佳ー

2018年平昌冬季パラ女子アルペンスキー金メダリストは、「海外でも複数競技で自分の可能性を広げるアスリートは少なくない」とし、東京パラ陸上100メートルに挑戦する。

三度目パラ「金」狙う ーボッチャ杉村英孝ー

「一丸」をスローガンに掲げ、団体と個人全クラスでメダルを狙うボッチャ日本代表。杉村英孝選手(39)はベテランの主将として「メダルは揺るぎない目標。日本代表の自覚と誇りを持って戦う」と言い切る。

新技術、動画データ瞬時に

8月22日

東京五輪は高速・大容量通信規格「5G」の見本市と位置づけられていた。セーリングではドローンで撮影した高解像度のレース動画を人工知能(AI)を使って瞬時につなぎ合わせて映した。陸上競技では、加速センサーなどを搭載した重さ約16グラムのタグを選手のナンバーカードに装着、毎秒約2000もの情報を会場内の受信機で集め、選手の最高速度到達地点や選手間の差が記録され、勝負を分けたポイントなどを理解しやすくした。

自ら援護 -40号1番乗り 大谷翔平ー

8月21日

米大リーグは18日、各地で行われ、タイガース戦に1番・投手で先発したエンゼルスの大谷選手は両リーグ最速の40号本塁打を放ち、投手としてはメジャー自己最長の8回を6安打1失点に抑え、8勝目をマークし、大谷選手の独り舞台。

8月21日

銀メダルを獲得した2016年リオ五輪から5年。その間、圧倒的な実績を積み上げたマラソン(視覚障害)道下美里選手(44)は満を持して大会最終日の9月5日に、金メダルを取りに行く。

衰えぬ向上心 ー自転車 杉浦佳子ー

8月20日

5月にベルギーで行われたロードのワールドカップで1位の選手とは約25秒差の3位に入った。手ごたえは十分、50歳を迎えても向上心は衰えない。意欲が湧いてくる理由の一つに、自転車会場が出身地の静岡だからだ「障害になった事故も、生き返ったのも静岡」と笑う。ペダルをこぐ足に全身全霊を込める。

抜群のチェアワーク ーバドミントン 里美紗李奈ー

8月19日

無縁だったパラスポーツの世界、交通事故に遭いこの5年で人生は一変した。今や東京大会から採用されるバドミントンの初代女王に最も近い存在になった。メダル獲得とともにかなえたいことがある。「パラを通して、健常者と障碍者の壁がなくなっていく社会になればいい」。様々な思いを胸に、パラの舞台に立つ。

初の頂点狙う ーパラ競泳 木村敬一ー

8月19日

3大会連続出場となったリオ五輪はメダル4個を獲得したが、目標の金メダルには届かなかった。「四つのメダルよりも1個の金メダルがほしかった」。環境を変えて、18年春に渡米、米国人アスリートと充実した練習だったが、コロナ禍で状況は一変、帰国を余儀なくされ調子を落としていった。今月1日、長野の競技会で納得のレースが出来、手応えをつかんだ。
東京大会も、エースとして大きな期待を背負う。「出場する全種目でメダルを取り、一つ以上金メダルをとる」。5年前の悔しさを晴らす時が来た。

動画も絆も ースケートボードー

8月18日

新競技のスケートボード女子パーク決勝。最終演技者の岡本碧優(15)が最後の着地に失敗した。泣きながら引き揚げる岡本を演技を終えた選手たちが駆け寄り抱きしめ、肩車した。男子パークで銀メダルを獲得したペドロ・バロス(26)が言う「スケートボードはただのスポーツじゃない。仲間たちとの絆であり、文化であり、ライフスタイルだ。スケートボードは何かを伝えられるといい」

ネット共有 「金」の歓喜

多くの競技会場に設けられたディスプレーセットは「アスリートの瞬間」と名付けられていた。選手はあらかじめ登録した最大5か所にいる人たちと喜びの瞬間を分かち合うことができる。コロナ禍でリモート会議などが普及したことがオンラインで集う観戦を容易にしたのだ。

観 戦 ー新スタイル加速ー

8月17日

「無観客」で行われた東京五輪。それでも人々はオンラインを通じ、様々な形で「観客」となった。視聴機器の多様化と同時に、生放送や見逃し再生、短いまとめ動画を雑多に見るような新しい視聴行動が広まる契機になりそうだ。

厳しい現実 ー難民選手団ー

IOCは難民選手団の創設を表明し、16年リオ五輪に10選手が初参加し、東京五輪ではその3倍の29選手が12競技に参加した。理想の世界なら難民選手団は必要ないが、これが今の現実である。

視聴率
ー開会式50%超え、閉会式40%超え、30%超え 野球、男子マラソン、サッカーー

8月16日

ビデオリサーチ社によると東京五輪の開会式は56.4%でこの10年では最高の視聴率(16位タイ)となった。この他にも柔道、ソフトボール、卓球、体操などが20%を超えた。

日本らしさ 五輪の随所に ー渡辺 清慶応大教授ー

コロナ禍によりほぼ無観客開催を余儀なくされたが、その点を嘲る声は海外からほとんど聞こえてこない。もちろん無観客ゆえの寂しさはあったが、競技場から聞こえてくる生音にトップアスリートの凄みを直に感じることも出来た。東京大会を契機に五輪が心技体を競う原点に立ち戻り、過度な商業主義から脱却することを願う。

六度目出場 世界が称賛

8月15日

国際水泳連盟の公式ツイッターには、プールに向かって一礼する写真とともに、「LEGEND]の文字が投稿された。6度目の五輪を終え、今月7日に41歳を迎える飛び込み男子の寺内健選手には、世界のダイバーからも称賛が送られた。今大会の最後の演技を終えると、総立ちになった他の選手、コーチから拍手がわき起った。メダルはなくても、その称号にふさわしい選手の一人だ。

「金」報奨金一億円 フェンシング見延選手

東京五輪で日本フェンシング界初の金メダルを獲得した男子エペ団体チームの見延和清選手(34)に対し、所属先の「ネクサス」が報奨金として1億円を贈った。金メダルと10年以上にわたって男子エペのトップ選手として活躍してきた功績をたたえてのこと。

逆境を超え 世界に希望 ー読売新聞編集委員 結城和季子ー

8月14日

世界の選手たちの歓喜よ涙の残像をのこして、東京五輪の聖火が消えた。不安や困難を越えてきた選手たちの喜びや涙は、痛いほど私たちの心に響いた。日本は何を得たのだろう。逆境の中、期待した形から変わってしまっても五輪開催という約束は貫いた。そんな日本への信頼と敬意を多くの海外の関係者が口にした。曲折はあったが、選手たちの舞台を作り、世界に希望を届ける手伝いはできたことを誇りたい。

東京2020パラリンピック聖火リレー ー8月12日スタートー

東京パラリンピックの聖火リレーの最初の行事となる採火が12日、全国各地で始まった。パラの多様性を表現するため、地域の歴史や伝統、最新技術などを生かした様々な方法で火が採られ、24日の開会式で国立競技場に統合されともされる。

ネット観戦急増 ー再生・投稿新たな形ー

8月13日

今回の東京五輪はインターネットを通じた観戦が爆発的に増えたのが特徴だ。
IOCや大会組織委員会によると、東京五輪は、「デジタル利用の最も多い大会」になる見通しだ。スケートボードやサーフィンはIOCのサイトやアプリでも人気でスケートボードは7月26日だけで20歳以下の70万人からアクセスがあった。

コロナ対策機能 ー62万件検査ー

東京五輪は新型コロナウイルスや猛暑への対策を講じながら無事閉幕した。組織委は大会関係者に約62万4000件の検査を行い、陽性者は138人、陽性率は0.02%だった。トーマス・バッハ会長が「本当に素晴らしい仕事をしてくれた」と称賛すると、委員たちから大きな拍手がわき起った。

無観客でも尽きぬ感動 ー読売編集委員ー

8月12日

史上最も困難を極めた五輪が、曲がりくねった道のりを、ついに走り切った。日本勢はホームの声援を失ったが、金メダル27個、メダル総数58個とも史上最多だった。そんな選手たちの奮闘を日本中、世界中の人々はテレビやネットで見守った。離れていても映像を通じ、感動を共有できるスポーツの力。私たちは2021年の夏、確かに世界中の人々の感動と評価を手に入れた。

誤算続き ー初代王者逃し「後悔たくさん」 四位、楢崎智亜ー

スポーツクライミング男子複合、楢崎智亜選手(25)は「最強」の称号に並々ならぬ意欲を見せて挑んだ舞台。「本当に後悔していることがたくさんある」。試合後、楢崎は淡々と振り返った。「1秒でも早く次の世界大会でリベンジしたい」。火は燃え続けている。

輝き放った選手を称えたい ー読売新聞社説ー

8月11日

57年ぶりの東京五輪が幕を閉じた。新型コロナウイルスの世界的な流行という国難を乗り越えて開催された異例の大会として、長く語り継がれることだろう。一流の選手たちが見せた力と技は多くの感動を与えてくれた。厳しい状況の中でも大会を開催した意義は大きかった。選手たちがひたむきに競技と向き合う姿に励まされた人は多く、全力を尽くして戦った選手たちを讃えたい。

有終の走り ー満点の頑張りができた 6位、大迫傑ー

陸上男子マラソンの大迫傑選手(30)は、6位に入り、日本勢では2012年ロンドン大会以来の入賞を果たした。「ラストレース」と決めて臨んだ五輪を終え、「100点満点の頑張りができたかな」と涙がこみ上げた。

小さな巨人 ー大きな飛躍 銀、バスケットボール女子ー

8月10日

バスケットボール女子決勝で日本は米国(世界ランキング1位)に敗れ銀メダルとなった。日本が表彰台に上がるのは男女を通じて初めて。米国は7連覇を果たし、五輪での連勝を55に伸ばした。ホーバス監督は「日本の女子バスケは新しい時代に入った。終わりではなく始まりです」と笑顔で言い切った。

磨いた爆発力 ー落車乗り越え 銀、梶原悠未ー

自転車、1日で4種類のレースを走る女子オムニアムで梶原悠未選手(24)は、銀メダルを獲得した。最終種目のポイントレースの終盤で選手と接触して転倒。破れたジャージのままレースに復帰し、銀メダルを死守。日本女子で初めてのメダルとなった。

58個の輝き ー金27個、銀14個、銅17個 メダル最多記録ー

今大会は、205か国・地域と難民選手団から、約1万1000人の選手が参加し、史上最多の33競技339種目で力と技を競った。日本選手は過去最多の583人で、獲得した金メダル27個、そのうち女子は14小、いずれも夏冬通じて日本最多記録となった。

無敗街道 ー侍つないだ若武者 金、野球ー

8月9日

決勝で日本が米国に勝ち、1992年に正式競技になってから初優勝。適材適所を貫いた指揮官とそれに応えた選手の力が、金への道を切り開いた。

必殺タックル ー勝機逃さず 金、乙黒拓斗ー

レスリング男子フリースタイル65キロ級の乙黒拓斗選手(22)は、五輪開幕前、理想の展開を聞かれ「相手より1点多く取れば良い」。1点差で逃げ切ってつかんだ頂点。いつもクールな乙黒が絶叫してコーチに抱きつき、涙を流して突っ伏した。

完全無欠 ー全四戦無失点フォール 金、須崎優衣ー

レスリング女子50キロ級の須崎優衣(22)選手は異次元の強さを見せつけて、五輪の頂点まで駆け上がった。レスリングは全日程が終了し、日本勢はメダル7個を獲得、その内、5個が金メダルで史上最多だった1964年東京大会に並んだ。

追い上げ「銀」 ー人生一番の名誉 稲見萌寧ー

ゴルフ女子の稲見萌寧選手(22)は、日本勢初のメダルとなる銀メダルを獲得した。「私の人生で一番の名誉。夢だった舞台を、いい夢の舞台のまま終われて良かった」。磨き続けた技術と鋼の精神力で銀色に輝くメダルにたどり着いた。

覚悟のメダル ー最後に一矢を報いた 銅、荒賀龍太郎ー

空手組手、男子75キロ超級の荒賀龍太郎選手(30)は、組手勢がメダルなしと苦戦を強いられる中、最後の最後に一矢を報いた。「金メダルを目指してやってきたので」と涙が止まらなかったが、組手勢を引っ張ってきた男の意地は確かに示した。

武神降り立つ ー追随許さず 金、喜友名諒ー

8月8日

新種目の空手男子で喜友名諒(31)選手がスペイン選手を決勝で退け、初代王者となった。沖縄発祥の空手への思いも込め、唯一、予選からの4演武で全て28点台を出した。

踏ん張った ー逆転で女王 金、向田真優ー

レスリング女子53キロ級の向田真優選手(24)は婚約者でもあるコーチと2人でトレーニングしてきた。「自分のレスリングはできなかったけど、気持ちで戦った」。2人で目指してきた金メダルを逆転でつかみ、抱き合って喜びをかみしめた。

壁を越えた ー手首や膝「痛み無視」 銀、野中生萌ー

「体を壊してでもメダルを取りにいきたい」。予選後並々ならぬ決意をそう表現した。野中生萌選手(24)、ケガが続いて決して万全ではない中、群を抜く精神力で銀メダルうをつかんだ。

結束力 ー張本燃えた、水谷決めた 銅、卓球男子団体ー

卓球男子団体の3位決定戦で日本は韓国を破り、銅メダルを手にした。ダブルスの水谷隼、丹羽考希、シングルスの張本智和、各選手の活躍により2大会連続メダルで前回大会を上回り最多となる計4個のメダルを獲得した。

有終メダル ー最高の舞台だった 銅、野口啓代ー

現役最後と宣言して臨んだ東京五輪、32歳の野口啓代選手は「もっと良いクライミング見せたかったけど、今はそれ以上にうれしい気持ちが大きい」、「最高の舞台だった、引退試合でこんなにいい舞台に登れて幸せ」と話した。

新女王伝説 ー吉田の攻め+伊調の守り 金、川井梨紗子ー

8月7日

レスリング女子57キロ級の川井梨紗子選手(26)は、2大会連続の金メダルを獲得した。妹で62キロ級の友香子とともに姉妹で頂点に立った。2016年のリオ五輪後、ずっと世界一の座を譲らない川井梨紗子の貫禄はやはり違った。

勝負所で底力 ー警告二枚焦らず歩く 銀、池田向希ー

男子20キロ競歩で池田向希選手(23)は、銀メダルを獲得した。レースは17キロ過ぎから大きく動いた。歩行違反の警告が立て続けに2枚ついた。3枚目が出ればペナルティゾーンで2分間足止めされる。「1回脱力してフォームを修正する」というコーチの教えを思いお越し、日本競歩界過去最高の銀メダルをつかみ取った。

烈火の気迫 ーライバルに0.18点届かず 銀、清水希容ー

新種目の空手女子形の清水希容選手(27)は、銀メダルに輝いた。パワーのサンチェスとスピードの清水。そう評されるライバルと30点満点中0.18の差で拮抗した試合だった。

出し切った ー三大会連続メダル 銀、卓球女子団体ー

初の金メダルを目指した日本の前に、またしても中国が立ちはだかったエースとして期待に応えられなかった伊藤選手に「悔しい気持ちの方が強い。でも最後は楽しめた」と振り返った。

真夏の五輪 ー終盤、王者の脚動かず 銅、山西利和ー

残り3キロ山西利和選手(25)の表情が曇った。トップ集団は3人、ここからスパートして、逃げ切るつもりだったが脚が動かない。真夏の五輪、その消耗度は王者の予想を超えていた。

銅」悔いなし ー懐入れずボディ不発 銅、田中亮明ー

男子フライ級で田中亮明選手(27)は、銅メダルに決まった。準決勝は力負け。それでも田中に涙はない。男子フライ級では61年ぶりのメダルとなる銅メダルに表情は晴れやかだった。

ねじ伏せた -フィジカル進化、雪辱 金、川井友香子ー

8月6日

レスリング女子62キロ級の川井友香子選手(23)は、世界選手権を制したアイスルー・ティニベコフ選手を破り金メダルを獲得した。姉の梨紗子選手が決勝進出を決めたマットで、一足先に頂点へと駆け上がった。

決勝で大技 ー二回、唯一60点台 金、四十住さくらー

スケートボード女子パークで四十住さくら選手(19)が金メダルを獲得。和歌山の自宅に近い専用練習場で、多い時には1日7時間ほど練習に打ち込んだ。屈託のない笑顔の裏には血のにじむ努力があった。若い才能が輝きを競った大舞台で、誰よりも世界を感嘆させるトリックに結実した。

仲間歓喜 ー最年少メダリスト 銀、開心那ー

東京五輪スケートボード女子パークで銀メダルに輝き、日本代表史上最年少のメダリストになった。苫小牧市の開心那(12)。地元の練習仲間たちは喜びを爆発させ、道内でのスケボー人気のさらなる盛り上がりが期待される。

率直に悔しい ー一番いい色のメダルがほしい 銅、並木月海ー

ボクシング女子フライ級の並木月海選手(22)は準決勝で敗れたが、3位決定戦がないため、銅メダルが決まった。「率直に悔しい、一番いい色のメダルを取りたかった」と涙ぐんだ。

「20歳で金」正夢 -入江の左世界を制圧 金、入江聖奈ー

8月5日

ボクシング女子フェザー級で入江聖奈選手(20)が日本女子初の金メダルに輝いた。「20歳で金メダル」。そう誓った少女が努力を重ね、夢をかなえた。「がんばれ元気」のボクシング漫画をきっかけに競技を始め、物語の主人公さながらに世界の頂点に駆け上がった。

高く 美しく -G難度成功、着地も完璧 金、橋本大輝ー

体操種目別男子鉄棒で橋本大輝選手(19)が個人総合に続く二つ目の金メダルに輝いた。「(鉄棒は)一番、人の心を動かせる種目だと思う。(自分に)すごく成長を感じる」と橋本。21年、19歳のエースが伝統の1ページに名を連ねた。

逆転リフト ー実った下半身強化 銅、屋比久翔平ー

男子グレコローマン77キロ級で屋比久翔平選手(26)は銅メダルを獲得した。レスリングが盛んとはいえない沖縄出身で初めて五輪のマットに上がり、手にした銅メダル。胸を張って凱旋する。

月間最優秀選手 ー六・七月連続受賞初 大リーガー大谷翔平ー

米大リーグ機構は2日、7月の月間最優秀選手(MVP)を発表、ア・リーグ野手部門でエンゼルスの大谷選手が6月に続いて2か月連続の受賞を果たした。(日本選手初)。
7月の大谷は23試合で打率2割8分2厘、リーグ最多タイの9本塁打、19打点、4盗塁、投手で3登板、2勝0敗防御率1.35。

攻めきれず -王者、研究され焦り 銀、文田健一郎ー

8月4日

男子グレコローマン60キロ級の文田健一郎選手(25)はキューバ選手に敗れ、銀メダルだった。ジンクスなのかグレコローマン強国の底力か、3大会の決勝でキューバ選手に敗れている。「相手の対策を自分の実力で上回れなかった」。ひとしきり泣き崩れたあと、そう潔く認めた。

弾む演技 -歴史を塗り替えた 銅、村上茉愛ー

体操種目別女子ゆかで村上茉愛選手(24)は、冒頭に高難度の技を決めるなどして得点を伸ばし銅メダルに輝いた。日本女子(体操)がメダルを獲得するのは1964年東京大会以来二つ目の快挙。

彼(馬)のベストパフォーマンス -馬術四位 戸本一真ー

総合馬術の障害飛越で戸本一真選手(38)は4位に入った。日本勢は89年ぶりのメダルには届かなかったが初出場のすがすがしさだった。

大技で勢い ー「ノーミス男」真骨頂 銅、萱和磨ー

8月3日

体操種目別決勝が始まり、男子あん馬で萱和磨選手(24)が銅メダルを獲得した。あん馬の日本勢の表彰台は2004年アテネ大会以来。大舞台での勝負強さから「ミスしない男」と呼ばれている。

最速の称号欧州へ -陸上男子100 新星ヤコブス9秒80-

陸上男子100メートル決勝はラモントマルチェル・ヤコブス(26)選手が9秒80で制し、この種目でイタリア勢初の金メダルに輝いた。米国で生まれ、幼少時にイタリアへ移住、今季初めて10秒の壁を突破したばかりで大番狂わせをやってのけた。

屈辱はパリで晴らす ー柔道 銀、混合団体ー

8月2日

柔道の最終日を飾る新種目の混合団体では、日本がフランスに敗れ銀メダルとなった。日本にとっては衝撃的な敗戦だ。柔道大国フランスに完敗。歓喜に沸く相手とは対照的に、日本は険しい表情で畳を下りた。ここからパリに向けた新たな戦いが始まった。

「金」最多九個 ー組んで投げるが結実 歴史を刻んだー

1大会で過去最多の金メダル9個が日本の柔道史に書き加えられた。57年ぶりに実現した自国開催の五輪は「お家芸」の威信をかけた大会だった。コロナ禍で世界中が混乱する中、日本の選手層の厚さが生きた。

不動心 ー力まず好勝負制す 銅、古川高晴ー

9点以上なら銅が決まる第5セット最後の1射を前にしても、36歳の古川高晴選手の心には波風1つ立っていなかった「ちゃんとうとう」。いつもの通り弓を構え、放った。緩やかな放物線を描いた矢は、的のど真ん中へ。今大会で団体に続く2個目の銅メダルを射抜いた。

地元の重圧 ー「勝ちたい」空回り バド落胆メダル1個ー

ほとんどの選手が世界ランキング5位以内に入っていたバドミントン日本代表は、混合ダブルスの銅メダル1個で五輪の戦いを終えた。ストレート負けで敗退が決まった桃田は「負けたくない、勝ちたいっていう気持ちが強すぎて、空回りしてしまった部分はある」と五輪の重圧があったことを認めた。

サムライ騎士団 頂点を突く ー金、フェンシング男子エペ団体ー

8月1日

日本(加納、見延、山田、宇山)の金メダルは、フェンシング全種目を通じて初でエペでのメダルも初めて。9試合をつなぐリレー方式の団体戦で、加納選手の突きで優勝を決めると、ピスト(競技台)の上に4人の剣士が集まり歓喜の輪が広がった。

組手自在 ーけんか四つ 持ち味発揮 金、素根輝(あきら)ー

柔道女子78キロ級で初出場の素根輝選手(24)はスピード化の女子重量級の潮流に乗り身長162㎝とこの階級では小柄ながら金メダルを勝ち取った。「小さくても努力すれば必ず勝てることを証明したいと思っていた」。うれし涙は、やがて笑顔に変わった。

輝くレシーブ ー混合複 日本初 銅、渡辺勇大・東野有紗ー

バドミントン混合ダブルス3位決定戦で香港ペアを破り、銅メダルを獲得した。渡辺選手(24)と東野選手(24)(岩見沢出身)が誇らしげに表彰台に上がり、銅メダルをかけ合った。レシーブでの集中力の素晴らしさを発揮した試合だった。

東京五輪金メダル過去最多 ー7月30日計17個ー

第8日の30日、日本勢が金メダル2個を獲得し、計17個で1大会の過去最多となった。これまでは1964年東京、2004年アテネ両大会の16個だった。

2021年7月

接戦の支配者 ー100キロ級21年ぶり 金、ウルフ・アロンー

7月31日

柔道、男子100キロ級のウルフ・アロン選手(25)は、9分35秒に及ぶ決勝を制し、畳に崩れ落ちた。「僕の持ち味は泥臭い柔道。最後まで貫けた」。父が米国人で、母が日本人。東京の下町で生まれ、6歳で柔道を始めた。スタミナ抜群で粘り強く、早くから井上康生監督(43)の目に留まっていた。

寝技の女王 ー30歳初舞台 金、浜田尚里ー

柔道女子78キロ級の浜田尚里選手(30)は、磨き上げた寝技で世界を制した。高校時代に見た映像教材で寝技に目覚め、誰にも負けない武器とした。五輪初出場の30歳は「研究されても、その上をいけるように練習してきた」。と胸を張った。

快挙スマッシュ ー金ならず悔しさ99%ー

卓球女子シングルスの伊藤美誠選手(20)は、3位決定戦を制して銅メダルに輝いたが笑顔ではない。日本女子初の銅メダルを獲得しても「金以外は一緒だと思う。悔しさが99%」と涙を流したが、胸を張っていい快挙だ。

衝 撃 ーヒロインの棄権 女子体操の第一人者 米国シモーン・バイルスー

2016年リオ五輪4冠のシモーン・バイルス選手(24)が、東京五輪で2連覇がかかった29日の個人総合決勝を棄権した。エースを欠いた米国は3連覇を逃がし、銀メダルに終わった。米CNNは、うつに苦しんでいた過去に触れ「バイルスも一人の人間。ヒーローも心のケアを必要とする」と指摘した。

撮 影 ーマスクなし最大30秒 表彰台のメダリストー

IOCが新型コロナウイルス対策指針「プレーブック」でマスク着用を求めていたが、25日から対応を改めた。写真撮影のため最大30秒間、マスクを外すことができる。

王者継承 ー最終の鉄棒で逆転 金、橋本大輝ー

7月30日

「体操ニッポン」の個人総合3連覇を実現した橋本大輝選手(19)は、優勝が決まり拳を突き上げ、「人生で本当にうれしい瞬間って(感情を言葉で)表せないな」。史上最年少の五輪王者として、名実共に体操ニッポンのエースの座を引き継いだ。

美しい組手 ー正統派、最後は気力 金、新井千鶴ー

柔道女子70キロ級で初出場の新井千鶴選手(27)は海外勢にひけをとらない体の強さを持ちつ正統派だが、真面目すぎる性格が災いし、精神面が課題だった。準決勝では16分を超える死闘を制し、決勝では気力だけで戦った。「最後に悔いを残して終わらないように」との思いだった。

覇者の自信 ーラスト息継ぎせず加速 二冠、大橋悠依ー

大橋のハイライトは、もっともきつい最後の50メートルだった。息継ぎをやめひたすら水をかく泳ぎに切り替え、ラストスパート。最後の50メートルは、全選手で最速の30秒75。体格の大きな海外勢に押され、日本女子にはメダリストすらいなかったが、細身の体で歴史を塗り替え、選手として新たな領域に入った。

終盤点火 ー猛ラストスパート 銀、本多灯ー

不振が続く男子競泳陣にひときわまばゆい光が灯った。男子200メートルバタフライの本多灯(ともる)選手(19)。トップギアに入れた本多の追い上げはすさまじかった。「もう気持ちだけだった」。最後の力を振り絞り、順位を確認すると右手を挙げて喜びを爆発させた。

格下にまさか ー気持ちが弱くなってしまった 敗戦、桃田賢斗ー

敗戦が決まると、桃田選手はコートに膝をついたまま、しばらく立ち上がれなかった。「まだ、五輪をやっていたかった。」涙をぬぐい、真っすぐ前を向いて語ったが、あまりに短い五輪が終わった。

黄金のエース ー13年待ちこがれ栄冠 金、ソフトボールー

7月29日

ソフトボール決勝で日本が米国を2-0で破り、連覇を達成した。上野由岐子選手(39)にとって表彰台からの景色は、13年前とはずいぶん違って見えただろう。自身の集大成を後輩の守備が救ってくれた。

耐えて復活 ー全霊技あり 金、永瀬貴規ー

柔道男子81キロ級の永瀬貴規選手(27)は、リオ五輪で銅メダル後、靭帯損傷の大けがからの復活で、「5年間にいろいろな挫折を経験し、成長できたので金メダルを取れたと思う」とかみしめるように語った。

荒波越え ー豪快なエアリアル 銀、五十嵐カノアー

サーフィン男子で銀メダルに輝いた五十嵐カノア選手(23)は5か国語を操り、世界の波に挑んできた。「カノア」とはハワイ語で「自由」を意味する。

父の生きがい ー悲願、重量挙げ 銅、安藤美希子ー

「早く父にメダルをかけてあげたい」。悲願の銅メダルを手にした女子59キロ級の安藤美希子選手(28)は、22年前仕事中に倒れた父(右半身がまひし、言語を失った)の生きがいになっていた。

地元で「銅」 ーサーフィン女子 都築有夢路ー

台風の影響で荒れる海面にライバルが苦しむ中、会場近くに住んでいる「地の利」を生かし、念願のメダルを手にした都築有夢路選手(20)。高校生から世界を転戦し、技を磨いてきた。

王者の本能 -死闘九分「覚えていない」金、大野将平ー

7月28日

柔道男子73キロ級の大野将平(29)選手が、五輪連覇を達成した。リオ大会後約1年間休養し、柔道を歴史、科学両面から研究。聖地、日本武道館で極めた。

王国撃破 -金、卓球混合ダブルス 水谷隼、伊藤美誠ー

卓球混合ダブルスで日本卓球初の金メダルを勝ち取った水谷隼(しゅん)選手(32)、伊藤美誠選手(20)は、静岡県磐田市の同じスポーツ少年団で腕を磨いた。「すんごくうれしい」。伊藤選手は満面の笑みを浮かべた。

満 開 -もみじスマイル 国内史上最年少 金、西矢椛ー

スケートボード女子ストリートの西矢椛(もみじ)選手(13)。国内史上最年少の13歳で「金」。あどけなさの残る「もみじスマイル」が人々の記憶に刻まれた。

新世代の輝き ー銀、体操男子団体 橋本、北園ー

「新しい体操ニッポンを創る」と誓った初出場の4人の挑戦は、銀メダルで幕を閉じた。金メダルのROCに0.103点及ぼなかったが、3年後のパリ大会に向けて、この悔しさを忘れなければ、きっと大きな財産になるはずだ。

逆 転 ーど真ん中ラスト一射 銅、アーチェリー男子団体ー

3位決定戦はひとり1射ずつで勝負を決めるシュートオフ。最後の武藤がど真ん中の最高点10点を射抜き、日本男子団体初の銅メダルに輝いた。

内股連発 ー得意技で締めた 銅、芳田司ー

初出場の芳田司選手(25)は、準決勝でわずかな隙にかけられた小外掛けで敗れたが、3位決定戦でうっぷんを晴らすように得意の内股を連発し、1本勝ちした。

完璧トリック ー高難度レールへ 銅、中山楓奈ー

国際大会で目立った成績のなかった伏兵、中山楓奈選手(16)は、公式練習では避けていた難度の高いレールでベストトリックの2回目でそのレールに挑み高得点をたたき出した。

エースの誤算 ー瀬戸、松元本命種目敗退ー

競泳の男子は、日本勢で最も期待の大きかった2人がまさかの失速だ。瀬戸大也、松元克央共に本命種目で予選敗退に終わった。背景の1つに変則の日程が挙げられる。東京五輪は米テレビ局が米国時間での夜の決勝を求めたことにより、予選が日本時間の夜に組み込まれ、予選で好記録が続出している。

最強の兄妹 ー柔道同日「金」 兄、阿部一二三 妹、安部詩ー

7月27日

東京五輪第3日の25日、柔道男子66キロ級の阿部一二三(23)選手と妹で同女子52キロ級の阿部詩選手が共に金メダルを獲得した。JOCによると、日本の男女の兄妹による五輪メダル獲得は夏冬を通して初めて。

一瞬の隙逃さず ー阿部一二三ー

7月27日

決勝戦、「(相手が)担ぎ技を意識するところに大外刈りがかかった。でも、ワンチャンスをものにできたことが自分自身の成長」と胸を張った。人生を懸けた最大のヤマ場で力を発揮するために、努力を怠らなかった。

延長耐えて一本 ー阿部 詩ー

7月27日

決勝の相手はシニアの外国人選手にこれまで喫した唯一の黒星の最大のライバルだった。耐え抜いて、延長までもつれ込んだが、最後は寝技に引き込み8分27秒の激闘を制した。

躍 進 ースケートボード金メダル 堀米雄斗ー

7月26日

25日、五輪追加種目スケートボード男子ストリートで堀米雄斗(22)選手が予選6位から躍進し、40点満点中37.18点で優勝して金メダルに輝きました。江東区生まれのヒーローが誕生しました。

覚悟を決めた ー競泳女子400個人メドレー金 大橋悠依ー

7月26日

25日、決勝で大橋悠依(25)選手は、4分32秒08で優勝金メダルに輝いた。前日、同種目で男子瀬戸大也(27)選手が予選落ち、「女子エース強し」である。インタビューで「恐怖心はあったが覚悟を決めた」腹をくくって決勝に臨んでの快挙である。

苦 闘 ーリベンジ金メダル日本勢初 柔道 高藤直寿ー

7月26日

東京五輪は第2日の24日、柔道男子60キロ級の高藤直寿(28)選手が金メダルを獲得した。今大会日本選手団の金第1号で、この段階では2004年アテネ大会の野村忠宏以来となった。

負けて強く ー日本の初メダル 柔道 渡名喜風南ー

7月26日

女子48キロ級は、渡名喜風南(25)選手が決勝で敗れ銀メダルだった。試合直後のインタビューで「最後に自分の弱さが出た。しっかりとこの負けを認めていきたい」と話した。

波 乱 ー瀬戸大也、佐藤翔馬、なでしこー

7月26日

一方で波乱もあった、瀬戸大也、佐藤翔馬、各選手が予選敗退、サッカー女子「なでしこ」も敗れた。

無 念 ー内村航平の五輪終わるー

7月25日

24日、体操男子の予選があり、個人枠で鉄棒に出場した内村航平(32)選手が落下し、決勝に進めなかった。4大会連続の五輪が終わった。

東京五輪控えめに開幕

7月25日

新型コロナウイルスの影響で史上初の1年延期となった第32回夏季五輪東京大会は23日開幕した。午後8時に東京・国立競技場で始まった開会式では、天皇陛下が開会を宣言され、205か国、地域と難民選手団から選手約1万1000人が参加。過去最多の33競技339種目に臨む。

聖 火 ー最終走者 大阪なおみー

7月25日

入場行進は感染防止で多くの選手はマスクを着用し、最後に登場した日本選手団(参加14%)は、公式ウェアの白のジャケットと赤のズボンやキュロットを着て、手を大きく振っていた。旗手は八村塁選手(23)が務めた。
全国各地をつないできた聖火は競技場内では長嶋茂雄氏(85)、王貞治氏(81)、松井秀喜(47)がつなぎ、最終走者を務めたのは大阪なおみ(23)選手だった。

2021.7.23 東京2020オリンピック開会式
17日間、33競技、339種目、11,839人のアスリート 世界最高峰の舞台

7月24日

開催地決定から2,876日。大会延期から486日、それぞれの道のりをへて東京2020大会へと集い競い合います。東京大会は日本が世界と交わした約束です。どの様な形になろうとも約束は守らなければなりません。

剛 腕 ー技術も絶品 ソフトボール上野由岐子からスタートー

7月24日

開会式に先立って競技が始まり、ソフトボールの1次リーグで豪州と対戦勝利し、翌日はメキシコと対戦開幕2連勝。ともに上野由岐子(22日に39歳になった)投手が先発、13年分の思いをぶつけた。

有言実行 ー俺が決めるサッカー久保建英ー

7月24日

22日、サッカー男子の1次リーグが始まり、日本はMF久保建英(20)選手のゴールで南アフリカを破った。

鉄棒一本 キング最終章

7月23日

「歴史に名を刻めるような演技、名場面を残せればいい」。過去3大会で金3個を含む7個のメダルを獲得し、「キング」と呼ばれる体操男子の内村航平選手(32)は、自身最後と決めている東京五輪についてこう語っている。

どん底経験 王者進化 -桃田賢斗(26)-

7月23日

バドミントン男子シングルス世界ランキング1位。誰もが認める金メダル候補だが、そこには計り知れないプレッシャーと、揺るぎない自負が同居する。この場にたどり着くまで、山あり谷ありの5年間だった。「自分と向き合い、本当に地道に練習を重ねてきたつもり」と語っている。

満点で金あるのみ ー空手 嘉友名 諒(30)ー

7月22日

東京五輪の全33競技で金メダルに最も近い。関係者の間でそう評される。世界選手権3連覇中で国際大会は23戦22勝。大舞台で目標に掲げる「30点満点の金メダル」も夢物語には聞こえない。

集大成上りつめる ースポーツクライミング 野口啓代(32)

7月22日

得意種目のボルダリングでは日本人断トツのワールドカップ通算21勝。強化を図ったのが、15メートルの壁を登る速さを競うスピード。ボルダリング、リードを含めた総合成績を争う五輪で唯一の苦手種目だったが、五輪延期で「最も伸びしろがある」と練習に打ち込んだ。「限界を決めるのは気持ち」と信じ、向上心は揺るがない。

選手村静かな開村 ー式典なしー

7月21日

13日、各国・地域のアスリートらが滞在する「選手村」(東京都中央区晴海)がオープンした。新型コロナウイルスの感染防止のため、入村は競技直前が原則、この日は歓迎式典もなく少数の関係者の姿しかなかった。

アタッカー鮮烈デビュー ーバレーボール高橋 藍ー

7月21日

バレーボール男子日本代表に、彗星のごとく現れた期待のアタッカー高橋 藍(らん)選手(19)「最年少なので、自分のプレーを全面に出して勝利に貢献したい」と意気込む。

強打再び もう迷わない -卓球 張本智和ー

7月20日

6月27日で18歳、予想とはかけ離れていた17歳の1年間は、山あり谷ありだった。昨年、感染予防のため故郷の仙台市の実家で過ごした。帰省している間に筋力が落ち結果が出ない。「原点に戻り」特訓した。成果は実り活力が戻ってきた。不振を乗り越えた若きエースが大舞台に臨む。

最年少12歳 SNS育ち -スケートボード 開心那ー

7月20日

23日の五輪開幕時点で12歳10か月。JOCに記録が残る中では、夏季の日本選手で史上最年少となる。スケートボード女子パークは世界ランキング10位以内に日本勢5人が名を連ねる。選手自身がSNSを駆使して世界中の愛好家と情報を交換しながら互いのスキルを高め合ってきた。

絶対女王の継承者 ーレスリング女子 川村梨紗子ー

7月19日

金メダル量産を期待されるレスリング女子代表のキャプテンとして臨む東京五輪。金メダルに輝いたリオ五輪は、吉田、伊調に付いていけばよかった。2人が不在の今日、「覚悟を決めた」とさらりといった表情が頼もしい。

飛 躍 ー競泳 佐藤翔馬ー

7月19日

日本競泳陣で今、最も勢いがあるのが平泳ぎの佐藤翔馬選手(20)だ。初陣となる五輪へ向け「目指すのはもちろん金」と高らかに宣言する。

選手村中央に発熱外来

7月19日

東京五輪・パラの選手村は各所で新型コロナウイルスの感染防止策が徹底される一方、競技場以外への外出ができないアスリートにくつろいでもらう工夫がされている。

無敗男 連覇への道 -柔道男子 大野将平ー

7月18日

柔道男子73キロ級 大野将平選手(29)
柔道日本代表の五輪連覇は3連覇の野村を含め6人しかいない。お家芸の系譜を受け継ぐ男は、「覚悟を持って臨みたい」と満を持して五輪連覇に挑む。

もう一歩 跳んで笑う -体操 村上茉愛ー

7月18日

体操 村上茉愛選手(24)
パワフルな跳躍技に、はじけるような笑顔。「ゴムまり娘」の愛称も気付けば女子代表最年長。団体主将にも指名され、支柱としての活躍が期待されている。団体総合、個人総合、種目別のゆかと平均台のメダル計4個を自らに課す。

託された開催 日本の信頼に

7月17日

東京五輪・パラ大会組織委員会橋本聖子会長は、東京大会をやり遂げることは、今後の日本のあり方、世界からの信頼を得ること、コロナ禍を前に進む姿勢は自分自身をどう見るかという意味で大切になる。大会のイメージは「祝祭感」から「厳か」になる。

日本選手団心を一つに ーオンライン結団式ー

7月16日

東京五輪日本選手団の結団式と壮行会が初めてオンライン形式で開催された(6日)。
公式ウェアに身を包んだ選手やスタッフら約800人が画面越しに参加した。日本選手団は全33競技の選手582人(男子306人、女子276人)

見事な二刀流
ーMLBオールスター史上初 大谷翔平ー

7月15日

大リーグオールスターゲームは14日(日本時間)デンバーのクアーズ・フィールドで行われ、初出場の大谷翔平選手(27)がア・リーグの「1番・DH]で先発出場し、マー君以来、日本人選手2人目の勝利投手になった。初回に160キロを連発し3者凡退に押さえた。

疲れたー 楽しかった ー球宴ホームラン競争 大谷翔平ー

7月14日

13日(日本時間)米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手がオールスター戦前日の恒例行事、ホームラン競争に日本人で初めて出場し、1回戦延長の末敗れたが、爽やかな笑顔で観衆を魅了していました。14日オールスター戦での先発が予定されている。

快 挙 ーESPY賞同時受賞 大谷翔平・大阪なおみ

7月13日

スポーツ界のアカデミー賞といわれているESPY賞。MLB最優秀選手賞に大谷翔平選手(27)、最優秀女子テニス選手賞、最優秀女子アスリート賞に大阪なおみ選手(23)が同時受賞しました。イチロー氏でも受賞出来なかった賞を日本人が同時に受賞するまさに快挙である。

謙虚な振る舞い ー大谷翔平のしぐさー

7月12日

豪快なプレーだけではなく、大谷選手がグランドで見せる謙虚な振る舞いやしぐさも野球ファンを魅了している。折れたバットを小走りで拾いに行く、審判団に笑みを投げかけ素直に従う、ゴミを拾うなど。

驚異のペース ー前人未踏 大谷翔平ー

7月11日

大谷選手が驚異的なペースで日本人の「壁」乗り越え、球宴前に松井秀樹氏の持つ本塁打31本を抜き、年間60発も視野に入れる量産体制で記録を更新している。

支えに感謝 ー男子走り幅跳び橋岡優輝ー

7月10日

男子走り幅跳びで五輪代表に内定した、橋岡優輝選手(22)は「両親は、やりたいことを自由にさせてくれた。恵まれた環境で育つことができた」と振り返り感謝を語った。

断 言 ーライバルは自分競泳男子瀬戸大也ー

7月9日

五輪延期が決まり、緊張の糸が切れ、自身の女性問題で活動自粛に追い込まれ、20年の夏に向けて積み上げてきたものが全て崩れていった。
どん底の1年を経て、戻ってきた瀬戸大也選手は「五輪でのライバルは自分自身」言い切る表情はかつての自信が甦っているように映る。

日本新 -男子110メートル障害 泉谷駿介ー

7月8日

先日の東京五輪代表選考会(27日)で男子110メートル障害の泉谷駿介選手(21)が13秒06の日本新記録で優勝、五輪切符を得た。この記録はリオ「銀」に相当する。

進撃の大谷翔平 ー月間MVPー

7月7日

米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手(26)が13日に行われるオールスター戦に投手としても選出され、すでに出場を決めている指名打者部門と投打の「二刀流」で球宴のメンバー入りするのは史上初めてである。日本勢はこのほか、ダルビッシュ有選手(34)が4年ぶり5度目、菊池雄星選手(30)が初選出された。

五輪出国前7日間検査 ーインド型流行国の選手ー

7月6日

政府は、東京五輪・パラのウイルス対策強化のため、インドやパキスタンなど、インド型(デルタ型)の変異ウイルスが流行する国や地域から来日する海外選手に、出国前7日間は毎日、検査を求める方針を発表した。

強く美しいエースへ ー体操 橋本大輝ー

7月5日

リオ五輪に続く連覇を目指す体操男子団体総合。19歳の伸び盛りは「自分がエースとなって引っ張る」と燃えている。最大の魅力は、爆発的な得点力だ。

東京五輪 飲酒禁止

7月4日

東京五輪・パラ大会組織委員会は、会場での飲酒、酒販の持ち込みや販売を禁止する「対策ガイドライン(指針)」を公表した。

お家芸背負う覚悟 -柔道 阿部一二三ー

7月3日

「東京五輪では圧倒的に勝つ。前に出る豪快な柔道で金メダルを目指す」。柔道界の若きエース阿部一二三選手(23)は、初の五輪に向け力強く語った。

五輪水際対策強化へ

7月2日

東京五輪のウガンダ代表選手団の感染問題を受けて、感染者と濃厚接触疑いの人を認定する「空港リエゾン」を成田、羽田両空港に設置する。

頑張って良かった ー女子やり投げ北口榛花ー

7月1日

25日、陸上・日本選手権兼東京五輪代表選考会で、女子やり投げの北口榛花(23)選手(旭川出身)が優勝し、初の五輪切符を手にした「調子が良くなかったが、頑張って良かった」。と語った。

2021年6月

強く優しく ー女王 朝比奈沙羅ー

6月30日

13日まで開催されていた柔道世界選手権ブタペスト大会で、女子78キロ超級で朝比奈沙羅(24)選手が2度目の世界女王に輝いた。医者を志し、協議との両立を目指している朝比奈は、試合でけがをして動けない選手を背負い、畳に一礼して会場を去った行動でも称賛を浴びた。

半信半疑のムード試される一カ月

6月29日

東京五輪の開幕まで1カ月を切っているが、本来あるべきワクワク感はまだない。読売新聞の世論調査では、五輪・パラについて「開催する」が50%、「中止する」が48%と意見が分かれた。開催目前に「半信半疑」なのが実情だ。

ワクチン接種 パラ選手開始

6月28日

東京パラリンピック日本選手団に対する新型コロナウイルスワクチンの接種が17日以降、本格的に始まり、7月末までに選手や関係者約600人に2回の接種を終了させる。

一気加速 ー五輪代表内定 多田修平ー

6月27日

25日、陸上の日本選手権兼東京五輪代表選考会の男子100メートル決勝で多田修平選手(25)が初優勝し、初の五輪代表を勝ち取った。過去、日本記録が樹立された2度のレースで2位、「引き立て役」が夏の主役に名乗りを上げた。

五輪ルール 突貫修正

6月26日

IOCなどが公表した新型コロナウイルス対策指針(プレーブック)第3版は選手・チーム役員への検査や行動制限の内容が具体的に記載された。違反者への厳しい処分も盛り込んだ背景にはWHOからの指摘があったからだ。

週間MVP 3勝目&6本塁打 大谷翔平

6月25日

米大リーグ機構は21日、週間(14日~20日)最優秀選手(MVP)を発表し、ア・リーグはエンゼルスの大谷翔平選手を選んだ。
大谷選手は21日発表のオールスター戦ファン投票の第2回中間結果でも指名打者部門トップを維持している。

五輪観客 上限一万人

6月24日

無観客も含めて議論が続いていた東京五輪の国内観客問題は、政府や大会組織委員会などが21日に「上限は収容定員50%以内で1万人」と発表し、結論をみた。

聖 火 -苦境のまま終盤 公道リレー四割中止ー

6月23日

東京五輪の聖火リレーは21日、宮城県(40番目)の仙台を走った。3月25日スタート後、新型コロナウイルスの感染状況が悪化し、4割(16道府県)が公道走を中止した。北海道には13~14日にやってきたが、公道でのリレーは中止、点火セレモニーで聖火皿に火を点すだけとなった。(あまりの無策に落胆しました)。

逆境克服 ー金メダル期待の一位 桃田賢斗ー

6月22日

18日、日本バドミントン協会は東京五輪代表に過去最多の13人を内定したと発表した。男子シングルスで世界ランキング1位の桃田賢斗選手は「読売」の全国世論調査で1位になっており、昨年の交通事故で重傷を負った後、復帰したが「コロナ」に感染したなど逆境を克服しての活躍が期待されている。

雰囲気損なう 予算に打撃 ー海外メディアー

6月21日

東京五輪の開幕が、23日であとひと月を迎える。といっても、本来あるべきワクワク感はまだない。五輪・パラについて「開催」が50%、「中止」が48%でアンケートの結果で意見が分かれている。海外メディアも敏感に反応し、「日本のスタジアムの雰囲気を深刻に損なうリスクがある」などと報じている。

選手団発表 ー東京五輪16競技241人ー

6月20日

JOCが10日に発表した東京五輪の日本選手団は、各競技団体からの推薦を受けて確定した。全33競技のうち今回は、16競技で241人の選手が決まった。

パリへ歩みは止めない ー競歩 荒井広宙ー

6月19日

2016年リオ五輪男子50キロ競歩銅メダリスト荒井広宙(32)選手は東京五輪出場を逃したが、3年後のパリ五輪挑戦うを迷わず宣言した。「もう一回てっぺんに立ちたい」。不屈のウォーカーの第2章が始まった。

緩和急ピッチ 球団も一役

6月18日

コロナウイルスによる死者が60万人を超えた米国でワクチンの接種が進み、急ピッチで日常を取り戻そうとする動きに大リーグでも85%以上が接種を終えた球団から、感染防止規定の運用を緩和できる。

大舞台へ手応え ーパラ競泳鈴木孝幸ー

6月17日

パラ競泳を長年引っ張ってきた34歳の鈴木選手、5度目となる東京大会について「自分では、最後のパラになる、自国開催の雰囲気がどういう感じなのか経験したい」。静かに闘志を燃やしている。

五輪、緊急事態下でも開催
ー安全な大会できるIOCコーツ氏ー

6月16日

東京五輪の運営方法を協議するIOC調査委員会のジョン・コーツ委員長がオンラインの会見で「五輪期間中に日本で緊急事態宣言が出されていても大会は開催する」と述べた。

コロナ禍の五輪 希望つなぐ

6月15日

JOCの山下泰裕会長談「コロナ禍で世界が厳しい状況の中だからこそ、東京大会が開かれ、世界のアスリートが集うことが、苦しむ人々の希望や光になる。」

聖火で恩返し ー吉田義勝氏、金メダリストー

6月14日

東京五輪の聖火リレーは13、14日、道内18市町を回る予定だったが全て中止。14日には1964年の東京五輪レスリング金メダリスト旭川出身の吉田義勝氏(79)が故郷を走る予定だった。14日は札幌北3条広場で聖火皿に点火するセレモニーを無観客で行う。

壁破る ー不屈の山県けがを克服ー

6月13日

先日、男子100メートルで9秒95の日本記録を樹立した山県亮太選手は9日、オンラインで記者会見に臨み長かった道のりを語った。10日に29歳の誕生日を迎え、(日本記録が)父の日、母の日のプレゼントにもなった。

見 所 ー五輪マラソン、競歩北大七連続カーブー

6月12日

8月に札幌市で実施される東京五輪のマラソン・競歩に向けての記念シンポジウムで日本陸連の瀬古利彦氏は、マラソンコースの注目ポイントとして北海道大学構内の7か所も続くカーブを挙げた。また、競歩は「陸上では金メダルに一番近い」と太鼓判を押した。

和の趣向 選手村で飯

6月11日

選手村で提供される食事の準備が進んでいる。今大会は新型コロナウイルスの感染対策のため、海外選手も、原則競技場以外への外出ができない。メニューの発案者らは「食べ物で少しでも日本らしさを感じてほしい」と祈る。

東京五輪選手団 欧州で編成加速

6月10日

欧州では、東京五輪選手団の編成が加速してきた。イタリアでは選手団の旗手を発表。IOCは東京大会の旗手は男女ペアで務めるよう推奨している。ドイツは第1弾として5競技の代表54人を発表。英国も水泳など代表50人を発表している。

五輪にオンライン対戦、IOC新指針

6月9日

IOCは今後5年間の指針「アジェンダ2020+5」を総会で採択した。指針には五輪の実施競技として、体を動かしながらオンラインで競う「バーチャル(仮想)スポーツ」の採用を検討や2026年ミラノ・コティナダンペツォ登記五輪で男女比に同一にすることなどが盛り込まれている。

風を味方に 山県亮太 ー9秒95日本新記録ー

6月8日

陸上短距離の山県亮太(28)選手が6日、男子100メートルで9秒95(追い風2.0メートル)の日本新記録を樹立した。山県は今月下旬の日本選手権で東京五輪代表獲得を目指す。

ワクチン接種 五輪選手に戸惑い

6月7日

東京五輪の日本選手団への新型コロナワクチン接種を巡り、対象となる代表内定選手や候補選手の間に戸惑いが広がっている。接種は「選手の任意」で即断を求められるが、不安や国民感情への配慮で接種を回避する選手も少なくない。

厳戒始動 ーホストタウンー

6月6日

開幕まで47日となった東京五輪・パラで海外選手を受け入れるホストタウンが頭を悩ませている。感染防止策を徹底し、準備を進める群馬県太田市に豪州代表ソフトボール女子の選手らが到着した。

外部遮断 ー「バブル方式」が鍵ー

6月5日

緊急事態宣言下で行われた東京五輪のテスト大会がほぼ終わり、選手と外部遮断をした「バブル方式」には課題も多く、本番成功の鍵となる。「バブル」はウイルス流入だけではなく、内部の拡散防止も重要になる。

念 願 ーパラ競泳自由形 富田宇宙初代表ー

6月4日

東京パラ代表選考で男子400メートル自由形の富田宇宙(32)選手が派遣記録を突破し、初の代表に内定した。同じ視覚障害クラスの木村敬一選手と双璧をなす実力者がようやくつかんだ代表の座だった。

五輪選手団 1600人接種へ

6月3日

国際オリンピック委員会(IOC)から無償提供された新型コロナウイルスワクチンの接種が、1日から始まった。約1600人が接種を希望し、全員が開幕までに2回の接種を終える見通しである。

輝く10代 -スケボー女子パーク3人五輪確実にー

6月2日

先月23日、スケートボードの東京五輪予選対象大会(米・アイオワ)の女子パーク決勝で初優勝した四十住さくら、3位の岡本碧優、5位の開心那選手が五輪代表入りを確実にした。

有終の美 ーラグビー福岡堅樹ー

6月1日

2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で日本初の8強入りに貢献した福岡堅樹選手(28)が、先日のトップリーグ決勝に出場、優勝を果たし有終の美を飾った。今年4月に順天堂大学医学部に進学しており、今後は医師を目指し勉強に専念する。

2021年5月

最後の挑戦 ーパラ競泳成田真由美ー

5月31日

これまでパラ5大会で金15個を含む20個のメダルを獲得し「水の女王」と称された、パラ競泳の成田真由美選手(50)は今回を最後の挑戦と決め、リレーメンバーとして通算6大会目の代表入りを果たした。

懐疑論 ー東京五輪へ欧米メディアー

5月30日

東京五輪には今、海外でも逆風が強まっている。最近では、ワシントン・ポストとニューヨーク・タイムズの2大米紙、英BBCなど世界的な影響力を誇るメディアが相次いで開催懐疑論を提起した。

冬夏五輪へ「二刀流」平野歩夢

5月29日

東京五輪の新競技スケートボード男子日本代表に、冬季五輪スノーボードで2大会連続銀メダルの平野歩夢選手(22)が選ばれることが確実となった。

夢実現 ー村岡桃佳 冬夏連続ー

5月28日

アルペンスキーの女王が車いすランナーとして国立競技場を走ることになった。本格的に陸上に取り組み約2年で東京大会出場を決めた村岡桃佳選手は「一人のアスリートとして今できることに全力を注いでいきます」とコメントした。

挑 戦 ー全盲スイマー パラ三連続出場ー

5月27日

’12年のロンドン、’16年のリオパラに連続出場した帯広出身の全盲スイマー小野智華子選手(26)は3大会連続出場を目指し、地元で練習に励んでいる。

切 符 ー二大会連続パラ陸上辻沙絵ー

5月26日

東京パラの陸上競技の代表に函館出身の辻沙絵選手(26)が2大会連続出場の切符をつかんだ。

複 雑 ーありがたいけど・・・日本選手団ー

5月25日

東京五輪の日本選手団へのワクチン接種は6月11日に開始する予定だが、優先される人への接種に支障が出ないかなど、調整が必要で選手団に戸惑いが広がっている。

逆境を超える強さを選手が体現

5月24日

IPC(国際パラリンピック委員会)会長、アンドルー・パーソンズ氏
コロナ禍は、世界中の人々に影響を与えた。パラ選手が体現する逆境を超える強さは、だから全ての人へのメッセージになるはずだ。

本番へ備え ー五輪43競技会場ー

5月23日

過酷な代表争いを勝ち抜き、各国から集まる選手たちの舞台になるのは、9都道県の43競技会場。延期が決まり、中断されていた準備作業が今、本格化している。

陸上男子パラ世界新記録

5月22日

東京パラ開幕まで100日を切っているが、陸上男子パラ代表に内定している唐沢剣也選手(26)が東日本実業団選手権の5000メートル(視覚障害)で15分9秒94の世界新記録を樹立し優勝した。

神の域 ー二刀流 大谷翔平ー

5月21日

渡米4年目を迎えた米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平が、再び大きな脚光を浴びている。開幕から全試合出場を継続、高いレベルで「野球の神様」と語り継がれるベーブ・ルースの記録を掘り起こしている。18日、3試合連続となる本塁打を放ち、リーグトップの14号となった。

五輪・パラ 日本選手団ワクチン来月にも

5月20日

東京五輪・パラに参加する選手らに無償提供される、新型コロナウイルスのワクチン接種が6月にも始めるという。選手が1000人程度、監督、コーチが1500人程度の計2500人。

五輪来日選手アプリで健康管理

5月19日

東京五輪・パラに向けて開発する海外選手向けのスマートフォン用アプリの概要は新型コロナウイルス対策の健康管理を柱とし、入国時の利便性向上などにつながる機能を搭載する。

投げて打って守って 大谷翔平

5月18日

11日、大谷翔平選手は投げては7回10K、打っては右前安打、降板後は右翼の守備に回り三刀流の懸命さ。16日、「3番、指名打者」で先発出場し、9回土壇場で起死回生の逆転12号2ランを放ち、チームの勝利に貢献した。懸命に持続する事の大切さ身を持って示している。

チアホン ー観客の声を競技会場に届ける新しい技術ー

5月17日

チアホンは、遠く離れた場所から、試合中の選手に声援を送る技術。コロナ禍の影響で無観客で行われる試合が多くなるなか、実用化が待たれています。

五輪選手の食事三か所に限定

5月16日

東京五輪・パラに参加する選手ら向けの「プレーブック」によるとアスリートの生活も一層、厳しく規制され選手村以外に滞在する場合、食事場所は3か所に限定される。

五輪・パラ参加選手にワクチン寄付 ー開幕前二回接種可能ー

5月15日

IOCは6日、東京五輪・パラに参加する選手団のため、米製薬大手ファイザーと独製薬大手ビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンの寄付を受けると発表した。これにより希望すれば、各国・地域の全選手団が2回接種を終えて大会に臨むことが可能となった。

原則毎日 ー五輪コロナ対策選手らの検査ー

5月14日

5者会談で選手らの検査を「最低4日に1回」から原則として毎日行う方針に変更された。検査の強化を推し進めたのは日本側だった。

美しさ追及花開く ー女子高飛び込み 荒井祭里ー

5月13日

飛び込み・ワールドカップ兼東京五輪最終選考会、女子高飛び込みは、五輪代表に内定している荒井祭里選手が銀メダルを獲得。04年以来の表彰台となった。

バッハ会長来日見送りへ

5月12日

東京五輪・パラ大会組織委は10日、IOCのトーマス・バッハ会長が17,18日に計画していた日本訪問を延期すると発表した。東京都などの緊急事態宣言が延長されることを踏まえた判断による。

最優秀女子選手 大阪なおみ ーローレウス・スポーツ賞ー

5月11日

世界のスポーツ界で活躍した個人や団体を表彰する2021年の「ローレウス・スポーツ賞」が6日発表され、女子テニスの大阪なおみ選手が、日本人初の年間最優秀女子選手賞を受賞した。

一騎打ち制す ー陸上一万メートルー

5月10日

陸上・日本選手権1万メートル(東京五輪代表選考会)女子で広中璃梨佳選手が優勝し、初の五輪代表に内定した。2位の安藤と既内定の新谷とで代表3枠が埋まった。

観戦自粛 ー静かなレース テスト大会ー

5月9日

東京五輪のマラソンテスト大会「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」が5日、札幌市内で開催され、五輪本番のコースを使ってハーフマラソンなどが行われた。ハーフマラソンには五輪マラソン日本代表内定の男女4人を含む国内外の約70人が出場、女子の内定者の一山麻緒選手が自己新で優勝した。

高難度技で逆転 ー男子高飛び込み玉井五輪へー

5月8日

3日、飛び込み・ワールドカップ兼東京五輪最終選考会で14歳の玉井陸斗選手が準決勝9位で決勝に進み五輪代表に内定した。男子・西田玲雄、女子・榎本遼香選手も代表切符をつかんだ。

陸上の世界リレー大会 ー日本の男子1600メートル「銀」ー

5月7日

陸上の世界リレー大会(ポーランド)で2日、男子1600メートルリレーの日本(伊東、川端、佐藤、鈴木碧)は3分4秒45で銀メダルを獲得した。同種目のメダルは五輪、世界選手権を含めて初の快挙。因みに女子は4位で共に五輪出場権を獲得。

頓 挫 ーホテルシップー

5月6日

東京五輪・パラの期間中、東京湾での実施がよていされていたホテルシップは、誘致を進めた4自治体の計画が頓挫している。宿泊施設不足を補うと期待されていたが、コロナ禍で大会が延期となり、船会社が撤退したことなどが理由。

分断解消へ ーIOC新指針2020+5承認ー

5月5日

コロナ禍がもたらす社会変化の中で、五輪運動はどう生き残るのかー。IOCは2025年までを見据えた新たな改革指針「オリンピック・アジェンダ2020+(プラス)5」を承認した。「五輪運動の本質は、違いを越える連帯の力」とし、15の提言を示した。

グリーンジャケット ー松山英樹総理大臣顕彰ー

5月4日

先月30日、ゴルフの最高峰であるマスターズ・トーナメントを日本勢男子で初制覇した松山英樹選手に内閣総理大臣顕彰が授与されました。松山氏はマスターズ優勝者に贈られるグリーンジャケット姿で登場。

五輪選手の入国待機免除 ー移動限定ー

5月3日

東京五輪・パラの選手ら関係者は、入国後ウイルス検査を毎日実施し、行動範囲を限定する。通常なら必要な14日間の待機は免除され、入国初日から練習を始められる。

五輪観客上限に影響か ーイベント制限二か月延長ー

5月2日

東京五輪・パラでは観客上限を国内の大規模イベントの参加人数制限に沿って6月に決定する見通しだが、緊急事態宣言が五輪の観客制限に影響をを及ぼす可能性がある。

パラ拠点 ー大会後も運営ー

5月1日

日本財団がパラ競技団体の支援を目的に設立した「パラリンピックサポートセンター」(パラサポ)は、大会終了後も運営を継続する方針を明らかにした。笹川会長は「パラサポがあれば国などから財政支援を受けやすく、半ば恒久的に運営したい」と話した。

2021年4月

選手を翻弄 ーコロナ禍の五輪選考ー

4月30日

今月から競泳や体操などで代表選考会が再開し、団体競技のメンバーも随時発表となるが、感染拡大で水泳や自転車などの大会が再延期され、多くの代表候補選手が、今もコロナに翻弄されている。

翔平劇場 -打たれても打ち返すー

4月29日

スーパースターのベーブルース以来、100年ぶりの快挙だった。米大リーグで26日、エンゼルスの大谷翔平が2番・投手として先発し、立ち上がりのマウンドで4点を失ったが、すぐさまバットで取り返す「二刀流」の持ち味発揮し、勝利した。

頭 角 ーパラ陸上 唐沢 剣也ー

4月28日

東京パラ陸上代表に内定している唐沢剣也選手(26)。日本選手権1万メートルでアジア記録を大幅に更新するタイムでゴールしたが、レース中にラインの内側を走ったため失格となった。伴走者のミスだが、視覚障害のレースは伴走者との特有の技術が必要だ。

本番コースで挑戦 ー札幌マラソンテスト大会ー

4月27日

東京五輪・パラ大会組織委員会は、5月5日に札幌市で開催される東京五輪のマラソンのテスト大会「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」のハーフマラソンに、代表に内定している男女が出場すると発表した。10キロの市民レースは中止。

五輪の原点 
ー選手が競技に臨み 力を発揮できる喜び それを通じ人々が価値を共有することー

4月26日

IOC副会長ジョン・コーツ氏が語るスポーツの原点。コロナ禍は我々に、スポーツとは何かを考えさせた。五輪の原点(表題に書いた言葉)は、上記以外の豪華な部分は実は二次的なもの。スポーツや五輪が持つ価値の深さを東京大会で気づいた。

世界記録期待して ーパラ陸上代表 佐藤友祈ー

4月25日

東京パラの陸上代表に内定している佐藤友祈(ともき)選手(31)。400メートル、1500メートルの世界記録を持つ日本のエースは今年、プロ転向して新たな挑戦をスタートさせた。

競歩、五輪へ加速 ー藤井菜々子(21)ー

4月24日

東京五輪で金メダルを狙う陸上・男子競歩陣に負けじと、女子競歩にも伸び盛りのホープがいる。20キロ代表に内定している藤井菜々子選手だ。日本選手権で初優勝して「初めての五輪、何も背負うものはない」と無心で挑むつもりだ。

東京五輪 特別な意味

4月23日

IOCのジョン・コーツ副会長訳談、東京大会が組織運営を担う日本と出場選手の「前例のない努力」が結集する機会になり、「選手たちが困難を経て東京で競う夢をつかむ時、それは我々全ての思いの象徴として、特別な意味を持つ」

熱戦佳境 晴れ舞台へ

4月22日

7月23日の開幕まで約3か月となった東京五輪は、各競技の代表が次々と決まり、「日本選手団」の編成が着々と進んでいる。JOCは選手数を最大600人前後と試算しているが、コロナ禍で大幅に変わりそうだという。

披 露 ー「金」へ燃える赤 サンライズレッドー

4月21日

東京五輪で日本代表が着用する試合用ユニフォームが披露された。朝日が昇る力強さをイメージした鮮やかな「サンライズレッド」を基調として取り入れた。ウェア提供はアシックス(神戸)。

日本を信頼 コロナ禍五輪開催

4月20日

IOCのジョン・コーツ副会長に、現状を聞いた。
「延期からここまでの道のりは、決して容易ではなかった。開催を信じる者の思いを支え続けてくれたのは、日本の能力への信頼だ。延期後の膨大ば準備作業は、日本以外の国に可能だったろうかと思う。」

大通公園設営スタート

4月19日

札幌市で8月に開催される東京五輪のマラソン・競歩に向け発着点となる大通公園で会場の設営工事が12日から本格的に始まった。西4丁目は8月31日まで、西3、2丁目は9月末まで閉鎖される。

投の双璧 ーセンバツ、小園と達ー

4月18日

第93回選抜高校野球大会では、投手に好素材がそろった。中でも市和歌山の小園健太はスカウト陣から絶賛されている。小園と双璧をなすのが天理の達考太だ。長身ながらバランスが良いとの評価。因みに北海の木村大成の名も上がっている。

中止回避 飛び込み予選

4月17日

国際水泳連盟(FINA)が日本で予定していた東京五輪最終予選3大会の中止の可能性を通告していた問題で、18日から開催予定だった飛び込みのワールドカップは5月1日~6日に行うと発表した。

競歩、磨いた対応力 ー丸尾知司(29)ー

4月16日

陸上・日本選手権50キロ競歩(東京五輪代表選考会を兼ねる)丸尾知司選手が3時間38分42秒の大会新記録で初優勝し、残り1枠の代表に内定した。

より速く、より高く、より強くー一緒に
ー新たな五輪の標語ー

4月15日

IOCのトーマス・バッハ会長が、新たな五輪の標語を提蒙した。「コロナ禍で我々は身をもって学んだ。スポーツでも人生でも、共に努力することで、初めてこの標語に届くのだと」14日で東京五輪開催まで100日となった。標語まで変え、その新たな時代が幕を開ける。

聖火リレー公道で中止 ー大阪府ー

4月14日

13日、公道でのリレーは中止し、大阪府吹田市の万博記念公園で一般の観客を入れずに実施。太陽の塔などの周辺3キロを15区間に分けた周回コースを走る。

金字塔 ーメジャー初制覇 松山英樹ー

4月13日

松山英樹(29)が、10度目の挑戦でメジャー初制覇、アジアで初めてマスターズの歴史に名を刻んだ。日本勢89年越しの悲願を達成し、ゴルファーなら誰もが憧れる、栄光の「グリーンジャケット」に袖を通す。

五輪に挑む ー北島二世 佐藤翔馬ー

4月12日

男子200メートル平泳ぎで日本記録を更新し、優勝し、五輪代表に内定した佐藤翔馬選手は「北島2世」と称され強烈な推進力を持ち、世界記録での金メダルも期待されている。

頂点へ至る道筋 ー競泳 松元克央ー

4月11日

日本選手権第3日、男子200メートル自由形は松元克央選手が自身の日本記録を更新する日本新で制して五輪切符を手にした。日本勢はまだ五輪メダルを取っていないこの種目で、頂点へ至る道筋がはっきりと見えてきた。

聖火警備 ー警官七人並走ー

4月10日

9日、東京五輪の聖火は和歌山を駆け抜けるが走者の左右に各3人、後方に1人の陣形で「セキュリティランナー」の警官が並走し走者を守っている。

日本での国際水泳中止 ー連盟通告、コロナ対策に不満ー

4月9日

国際水泳連盟(FINA)が、東京五輪テスト大会二つを含む日本開催の3大会について、日本側へ中止を通告した。FINAは感染防止の具体策や費用負担、関係者の入国手続きなどの不備を指摘。

射止めた ーパラアーチェリー長谷川貴大ー

4月8日

パラアーチェリーの東京パラ代表選考会にて、男子リカーブは長谷川貴大(31)が3大会ぶりのパラ出場を決めた。報道番組のスポーツ担当ディレクターとして深夜まで働きながら、腕を磨いてきた成果を実らせた。

歴史的なショーだ ーエンゼルス大谷翔平ー

4月7日

米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平(26)が4日、投打の「二刀流」で輝きを放った。「歴史的なショーだ」。全米に中継された注目の一戦、投手で118年ぶりに2番に座り、投げては163キロの剛速球、打っては137メートルの特大アーチをかけ、大リーグの公式サイトが感嘆の言葉で報じた。

努力は必ず報われる ー復活 池江璃花子ー

4月6日(号外)

4日、競泳・日本選手権兼東京五輪選考会、女子100メートルバタフライ決勝は、白血病から復帰して3年ぶり出場の池江璃花子選手が4度目の優勝。400メートルメドレーリレーの五輪代表入りを決めた。本人の言葉「つらくて、しんどくても、努力は必ず報われるんだなと思った。」

104歳の聖火 TOKYO2020⁺箱石シツイさん

4月6日

聖火は6日愛知県を巡っていますが、栃木では104歳の現役理容師、箱石シツイさんが聖火を運んだ。

球数制限 ーセンバツ球数」の駆け引きー

4月5日

第93回選抜高校野球大会で投手の「球数制限」が春夏の甲子園で初めて実施されたが、投手起用の駆け引きなども見所となる。高野連は3年間を試行期間とし、その後ルール化するという。

センバツ、課題が浮き彫り ー東海大相模優勝ー

4月4日

第93回選抜高校野球大会は1日、東海大相模(神奈川)が2011年以来、3度目の優勝を果たした。コロナ対応や「1週間で500球以内」の球数制限など、夏に向け課題が浮き彫りになった大会でもあった。

五輪へ強化加速 ー開幕まで四か月ー

4月3日

東京五輪開幕まで4か月もないが、大会運営のテストや各競技団体の本番に向けた強化活動が加速している。4月18日から五輪テストイベントの水泳飛び込みW杯、5月9日に陸上競技のテストイベントを予定。

不屈の炎つなぐ ー聖火リレーー

4月2日

3月25日に福島を出発した聖火は、1日に軽井沢をスタートし長野五輪が開催された地へ運ばれます。この1年、大病を患ったり、進学などで都合がつかなかったりした人もいるが、再起した本人や代わりの走者は、それぞれの思いを胸に、ともしびをつないでいる。

球春の到来 ーセンバツ、プロ野球ー

4月1日

「球春」今は誰もが理解できる言葉だが、広辞苑に載ったのが3年前で歳時記にはまだ取り上げられていない。ただこれほど明るく、心を踊らされる言葉は春にピッタリである。さあ「センバツ」の優勝校は?米大リーグも開幕です。

2021年3月

二刀流劇場 ー幕開け大谷翔平ー

3月31日

米大リーグは各地でオープン戦が行われているが、エンゼルスの大谷翔平の躍動に期待が膨らむ。「打」では、オープン戦5号のホームラン、「投」では、メジャーで自己最速となる164キロをマークし、順調な調整ぶりが窺える。

W杯最多表彰台 ージャンプ女子高梨沙羅ー

3月30日

ジャンプ女子の高梨沙羅選手(24)がまた一つ金字塔を打ち立てた。ノルディックのワールドカップ(W杯)で男子のヤンネ・アホネン(フィンランド)を抜いて歴代最多となる通算109度目の表彰台に上がった。

パラスポーツと呼んで ー名称変更ー

3月29日

国内の障害者スポーツを統括する日本障がい者スポーツ協会(JPSA)が、今夏の東京パラリンピックを控え、従来の「障がい者スポーツ」の表現を「パラスポーツ」に統一する方向であることを明らかにした。JPSAも「日本パラスポーツ協会」にする。

全英バド ー日本勢四種目Vー

3月28日

バドミントンの全英オープンでは女子シングルス奥原希望、男子ダブルス遠藤・渡辺組、女子ダブルスは永原・松本組、混合ダブルスは渡辺・松友組と全5種目中、4種目で日本が優勝。渡辺勇大選手は2冠を達成、2002年以来の快挙となった。

聖 火 ー自然や文化巡るー

3月27日

東京五輪の聖火リレーが25日始まり、大会は4か月後の開幕に向け、大きく動き始めた。道内では6月13日に出発予定。
自然や文化を巡る北海道らしいコースが決まっている。

平成の三四郎逝く
ーバルセロナ五輪「金」古賀稔彦氏ー

3月26日

1992年バルセロナ五輪の柔道男子71キロ級金メダリストで「平成の三四郎」と呼ばれた古賀稔彦氏(53歳)が24日午前、がんのため川崎市内の自宅で死去した。古賀氏は5月10日、出身地の佐賀で東京五輪の聖火走者を務める予定だった。

聖火リレー行事観客容認 ー福島県主催分ー

3月26日

25日に出発した東京五輪の聖火リレーの出発式など県、市町村が主催する行事は観客を入れて実施。一方、大会組織委員会の「Jヴィレッジ」で行われた出発式典は無観客だった。

聖火第一走者 ーなでしこジャパンー

3月25日

今日25日、東京五輪の聖火が福島県を出発します。東日本大震災が起きた2011年のサッカーワールドカップで優勝した「なでしこジャパン」のメンバーが第一走者を務めます。

五 輪 ー海外客受け入れ困難 政府、組織委、都ー

3月24日

20日、東京五輪・パラの海外一般観客受け入れ断念が決まった。五輪競技が開催される札幌市では大会運営の見直しを迫られているほか、観光客が激減している旅行業から落胆の声が聞こえる。

スノボ優勝 ー戸塚優斗、日本勢二人目ー

3月23日

スノーボードの世界選手権のハーフパイプ男子で戸塚優斗選手が初優勝、日本勢の優勝は、2009年の青野令以来2人目。

五輪海外客断念 ー聖火リレー前に決定ー

3月22日

東京五輪・パラ大会組織委員会は20日、政府、東京都、IOC、IPCとの5者会談で、海外からの一般観客の受け入れを断念する方針を報告し、了承を得た。

苦肉の策 ー五輪中止論に先手ー

3月21日

東京五輪・パラへの海外一般客の受け入れは、見送られる方向。コロナ禍で大会を実現するための「苦肉の策」だ。

運営経験
ー五輪テストイベント 五月五日ハーフマラソンー

3月20日

8月、札幌市で開催される東京五輪のマラソンに向けて開催されるテストイベントが5月5日にハーフマラソンで実施される。イベントは実際の五輪で使用されるコースで行われ、関係者が運営方法などの経験を積む。

しなやかさを武器に ーフェンシング三宅諒ー

3月19日

2012年ロンドン五輪フェンシング男子フルーレ団体銀メダルメンバー、三宅諒(30)選手は生活費の確保と練習不足を補うため、宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の配達員。その姿が国内外のメディアやネットで報じられた。「自分らしく、しなやかに生きる。」自然体でいられることが彼を強くしている。

米選手団ワクチン接種し五輪参加へ

3月18日

米国オリンピック・パラ委員会は10日、米国選手団が新型コロナウイルスのワクチンを接種して、東京オリンピックに参加するとの見通しを示した。

厚底革命 ー進化止まらずー

3月17日

日本男子マラソン界の進化が止まらない。先日の鈴木健吾選手の日本新記録をはじめ、2時間6分台が次々と出ている。気象条件も大事だが、靴の厚底が見逃せない一因とされている。

東京パラへ強くなっている ー東海林大 日本選手権四冠ー

3月16日

7日まで行われたパラ競泳日本選手権で、東京パラ代表に内定している知的障害クラスの東海林大選手が4種目を制覇した。東京パラ本番に向け、調整のペースを上げている。

上昇飛行 ー高梨沙羅北京へー

3月15日

ドイツで行われたノルディックスキーの世界選手権では、日本が獲得したメダルは3個と前回大会より1つ多く、来年の北京五輪へ向け収穫もあった反面、課題も浮き彫りになった。
高梨沙羅選手は銀、銅と2つのメダル、複合の渡部暁斗選手は銅。

国立競技場 ー今の時代に接続しようとするデザインー

3月14日

コロナ禍により1年間待たされたままの「国立競技場」は、その空疎さが、この1年を物語っている。隈研吾氏によって設計された競技場は木材の多様に象徴されるように、いまの時代に接続しようとするデザインの意思を感じることができる。

声援は送らず拍手と手拍子

3月13日

既に開幕しているJ1リーグは定員の50%の観客を入れて(緊急事態宣言区域外)行われているが、新型コロナウイルス対策として、声援を送らず拍手などで選手を応援している。

距離の壁 ー渡部 暁斗「銅」ー

3月12日

4日にドイツで行われたノルディックスキー世界選手権の複合男子個人ラージヒルで、渡部暁斗選手が3大会連続の表彰台となる銅メダルを獲得。以前、自身の生き方を「うさぎとかめ」の物語に例え、「僕はかめ、『最後は僕が笑うぞ』と思ってやっている」と語った。

試運転 ー大谷実践161キロ、特大アーチー

3月11日

米大リーグは各地でオープン戦が行われているが、大谷翔平(エンゼルス)は実践登板で最速161キロを計測し、痛めた右肘や前腕の回復は順調のようで、リハビリを並行して習得に励んできた、効率よく力を球に伝える新しい投球フォームも実を結びつつある。「打」でも推定飛距離143メートルの特大アーチをかけた。

組織委理事に芳賀美津枝さん

3月10日

サークル「登別アシリの会」(登別市)代表の芳賀美津枝さん(67)は、東京五輪・パラ大会組織委員会の理事に選ばれたことについて、「身に余る光栄。アイヌ文化を発信する一助になればうれしい」と話した。

決意と危機感 ー女性理事12人の増員ー

3月9日

東京五輪・パラ大会組織委員会の橋本聖子会長は、就任からわずか12日で女性理事12人の増員を決めた。電光石火の対応を取った背景には、新会長の改革への決意と強い危機感があった。

パラ選手契約終了 ーコロナ禍で一年延期ー

3月8日

新型コロナウイルスの感染拡大は、東京パラ出場を目指すパラ選手の雇用にも影響を及ぼしている。大会の1年延期の影響で、雇用契約が更新されずに一時、所属先を失った選手もいる。

意欲維持に苦労 ー東京パラへの国民の関心ー

3月7日

東京パラ出場が内定している選手は65人。最終的には過去最多となる200人超の参加が見込まれるが、大会が延期になり、引退する選手も出てモチベーション維持に苦労しているという。関心を持ち続けて応援してほしい。

五輪観客
ー三月に方向性 海外客は四月に判断ー

3月6日

大会での観客の受け入れについて、会長は3月25日をめどに方向性を示す方針を明らかにした。IOCは4月から5月初めに判断、日本と海外からの観客を分けて「2段階で決定するかもしれない」と述べた。

応援は拍手 ー聖火リレー感染対策ー

3月5日

聖火リレーは25日、福島県の「Jヴィレッジ」を出発するが大会組織委員会は、観客に拍手で応援することを求め、式典は事前予約制にして人手を抑える感染防止策を発表した。

教え子に誓う「夢は叶う」 ー自転車 今井美穂ー

3月4日

自転車のマウンテンバイクで東京五輪に内定している、今井美穂選手(33)は小学校の教壇に立ちながら練習に励んでいる。教え子たちに「何歳になっても夢はかなえられる」と伝えたい一心でスタートラインを目指す。

五輪代表争い本格化 ー出場枠の25%確定ー

3月3日

東京五輪に向け、国内では競泳、陸上、体操などの注目競技の選考会が行われ、海外での予選も再開される。コロナ禍で停滞していた五輪を目指す戦いが、いよいよ本格化する。

修理も補充もお任せ
ープロ野球用具担当スタッフー

3月2日

新型コロナウイルスの感染予防から一日が始まる。誰よりも早く球場に入り、ロッカールームなどの換気、アルコール除菌、アルバイトの検温、「選手には近づくな」とアルバイトと選手の距離を保つことに最大限の注意を払う。スタッフが今まで以上に力にならないといけないと走り回る。

快 挙
ー鈴木健吾 日本記録2:04:56 第76回びわ湖毎日マラソン大会ー

3月1日【号外】

2月尽きし日に、感動の映像を見ました。鈴木健吾(25)富士通が男子マラソンの日本記録を更新、爽やかな走りに勇気を頂きました。無駄のない体躯、乱れのない呼吸等、相当の訓練を積んだのでしょう。静かな応援も選手の地を蹴る足音、息遣いまで聞こえ臨場感がありました。来年からは大阪マラソンに合併とか、有終の美を飾るにふさわしい見事なレースでした。

開催困難 ー東京五輪ボクシング世界予選ー

3月1日

東京五輪のボクシング世界最終予選が新型コロナウイルスの影響で中止される。日本男子フェザー級の堤駿斗(東洋大)ら5人が最終予選に向けて調整していたが、五輪出場の可能性は厳しくなった。

2021年2月

G7五輪への決意支持

2月28日

19日の先進7か国(G7)首脳によるテレビ会議で、菅首相は東京五輪・パラを今夏に開催する決意を改めて表明し、首脳声明には「日本の決意を支持する」との文言が盛り込まれた。

伝説はこれから ージャンプ小林陵侑ー

2月27日

W杯ジャンプの男子個人第22戦で小林陵侑選手が日本男子単独最多となるW杯通算18勝目を挙げた。今季2勝目、これからの勝利数積み上げが期待される。

無観客でも ー第93回選抜大会ー

2月26日

日本高校野球連盟の八田英二会長は取材に対し、2年ぶりの春の甲子園開催となる第93回選抜大会に向け「無観客でも何とかやりたい。コロナ禍でも開催できれば夏に続く」と意欲を示した。

多様性促進の機会に ースポーツ界歓迎の声ー

2月25日

橋本聖子新会長就任にスポーツ界から期待の声が寄せられている。スポーツ庁室伏長官「検討委が提示した資質からして最も適任」、同じく検討委メンバーで五輪金メダリストの谷本歩実氏は「アスリートファーストを誰よりも実現出来る人、アスリートの気持ちを誰よりも形に出来る人だと思う」と期待した。

五輪の申し子が挑む ー選手を夢舞台にー

2月24日

東京五輪・パラ大会組織委員会の新会長に橋本聖子氏(56)が就いた。過去7回五輪に出場し、女性としても新たな道を切り開いてきた。「五輪の申し子」の就任に、関係者からは期待や注文の声が相次いでいる。

火中の栗 ー五輪組織委員長に橋本氏ー

2月23日

東京五輪・パラ大会組織委員会の会長に橋本聖子・前五輪相が就任した。一連の騒動で所属する自民党細田派には「火中の栗を拾わされた」との不満もくすぶる。後日、橋本氏は参議院議員を辞職した。

貫 禄 ー全豪テニス 大阪なおみ優勝ー

2月22日

メルボルンで20日行われたテニスの全豪オープン女子シングルス決勝で、第3シードの大阪なおみ選手が2度目の優勝。四大大会4勝目を挙げた。試合、その後のスピーチなどもまだ23歳さがら、既に絶対女王の風格を漂わせている。

始 動 ー混合ダブルス専念 松友美佐紀

2月21日

2016年リオ五輪バド女子ダブルス金メダルの松友美佐紀選手が混合ダブルスに専念し、新たなスタートを切った。「タカマツ」ペアで頂点を極めた松友は、今度は高橋さんの夫と世界に挑む。

五輪コロナ指針
ースター選手も四日に一度検査ー

2月20日

IOCなどが東京五輪・パラに参加する選手向けに作成した新型コロナウイルス感染防止策の指針「プレーブック(ルールブック)」(昨日のコラムにて詳しく説明)。
プロの有名選手らも特別扱いせず、プレーブックに従ってもらうという。

犠 牲 ー選手村での厳しい制限ー

2月19日

五輪に参加するアスリート向けの新型コロナウイルス対策の指針「プレーブック」では、アスリートの過し方は大きく様変わりする。最低4日に一度は検査、2メートルの距離を保つ、活動計画書に添って行動。公共交通機関は原則禁止。最後の試合や行事から48時間以内に選手村を出る。

五輪必ず開催 ー首相とIOC会長が一致ー

2月18日

菅首相はIOCのトーマス・バッハ会長との間で、新型コロナウイルス対策を徹底し、東京五輪・パラリンピックを必ず開催することで一致していることを明らかにした。

パラ成功で裾野拡大 ー金20個目標ー

2月17日

日本パラリンピック委員会(JPC)会長の島原光憲氏(77)は、「パラの成功なくして東京大会の成功はない。」と語り、パラ大会の意義や役割を強調した。
東京大会での金メダル目標数は20個。達成に向け「特別強化委員会」を中心に充実しているという。

強化活動に苦慮 ー五輪・パラー

2月16日

緊急事態宣言下、東京五輪・パラを控えた競技団体は新型コロナウイルス感染防止に努めながらの強化活動に苦慮している。合宿の縮小や中止など計画を練り直す団体もある。

五輪開会式選手半減 ー感染防止図るー

2月15日

東京五輪の開会式に参加する選手数について、IOCが大会延期前の計画から半減の約6000人と試算しているのが関係者への聞き取りで分かった。選手村の滞在期間を制限して大会簡素化も図るという。

聖 火 ー無事にと焦る自治体ー

2月14日

東京五輪の聖火リレーは3月25日スタートだが、緊急事態宣言の再発令で、大会組織委員会は、今後の感染状況次第で、公道走行を中止する案を検討する。全国の自治体も、観客の集まる著名人のコースやイベントの内容変更など、にぎわいと感染防止の両立に苦悩している。

五輪憶測 ー選手にマイナスー

2月13日

「中止だ、代替案だ、32年の開催だ」こうした憶測が、今夏の大会に向けて毎日訓練を続ける選手たちを、どれほど傷つけているか。選手たちがスポーツに懸ける真摯な思いを委縮させないように応援してほしい。

柔道家 ー一人で稽古 大野将平ー

2月12日

コロナ禍で柔道は対人競技だと痛感、緊急事態宣言で2か月間、道場の畳に立てなく自分と戦っていました。東京五輪が私の人生の集大成ですが、「柔道家」としての生きざまを多くの人に見せるのだと、自分に言い聞かせています。

開幕準備に影響 ー緊急事態延長ー

2月11日

緊急事態宣言の延長はスポーツ界、東京五輪・パラへ向けた協議団体の準備にも影響が及んでいる。海外遠征・合宿を中止したり変更も余儀なくされている。

新しい五輪を考えよう
ー東京五輪・パラ組織委森会長ー

2月10日

森喜朗会長は2日、自民党スポーツ立国調査会にて「五輪をやるかやらないかと議論するのではなく、どうやってやるのか。新しい五輪を考えよう」と述べた。「必ずやり抜く」との決意も示した。今、かまびすしい「失言問題」は「老い」と私は捉えています。

憶測より注力 ー五輪どう開くかー

2月9日

IOCのトーマス・バッハ会長は、オンライン形式での記者会見で、東京五輪・パラについて「開催されるかどうかを憶測するのではなく、どう開くかに力を注いでいる」と述べ、7月23日に開会式を予定通り開催すると強調した。

聖火を点す光景

2月8日

東京五輪の聖火は昨年3月20日に到着したが、大会延期に伴い、都内の施設でランタンのともして保管され、昨年9月からは各地で展示されている。予定では3月25日にスタートし全国47都道府県を回ることになっている。

五輪チケット ー購入者で再抽選ー

2月7日

東京五輪・パラの観客を新型コロナウイルス対策で削減することを想定し、大会組織委員会が国内のチケット購入者を対象とした再抽選の検討に入った。観客数はプロ野球の開幕が予定される3月下旬から4月上旬にかけて政府が定めるイベントの人数制限に沿って決まる。

五輪「金」取りたい ー田中将大 楽天へ復帰ー

2月6日

米大リーグのヤンキースから8年ぶりに楽天へ復帰する田中将大(32)。30日の入国記者会見では、今年が東日本大震災から10年という節目の年にあたることを復帰の理由に挙げつつ、恩師への思いや東京五輪への意欲を語った。「侍ジャパン」入りして「金メダルを取りたい」。

理想像 ー四番に鈴木誠也ー

2月5日

日本代表「侍ジャパン」を率いる稲葉篤紀監督(48)は、新型コロナウイルスを巡る情勢は予断を許さず、毎日の感染者数は気になるが、準備を怠らず「選手をさらに見極められる」と切り替え、深まった考えもある。「4番は鈴木誠也」と語る。

注目選手 サッカー東京五輪世代
ーメキシコ五輪サッカー銅メダリスト釜本邦茂氏(76)が語るー

2月4日

今年のサッカー界は、東京五輪とW杯カタール大会アジア予選のある楽しみな1年です。
東京五輪世代の攻撃陣で注目しているのはMF三苫薫(川崎)、上田綺世(鹿島)。DF富安健洋らが欧州で活躍していますが、前線の選手はもう一つ。コロナ禍で中断しましたが、活躍次第で今後のサッカー人生が大きく変わります。若い力で日本を、世界を、驚かせてもらいたいです。

刺 激 ー川内優輝ペースメーカーを務めるー

2月3日

31日、大阪国際女子マラソンで、東京五輪代表に内定している一山麻緒選手が2時間21分11秒の大会記録で初優勝を飾った。コロナ禍で海外選手が参加出来ず、川内優輝選手ら男子が特例でペースメーカーを務めた。
試合後、川内選手は「刺激になった、自分も最大限努力する」と語った。

簡単に諦めない知恵絞る
ーJOCの山下泰裕会長(63)ー

2月2日

暗いニュースや重い空気がのしかかる中で、年明けから国内でもサッカーやラグビー、駅伝、卓球など全国規模の大会が続き、明るい話題を提供してくれた。一つの光になったと思う。安心、安全の確保を最優先課題に掲げた上で五輪大会開催を切望し、社会におけるスポーツの必要性を訴えた。

海外は断念 ーJリーグの各クラブー

2月1日

Jリーグの各クラブは1月中旬から続々とキャンプインしている。新型コロナウイルス対策でファンサービスを取りやめ、練習場でも宿舎でも知恵を絞る。多くの拠点は例年通りだが、海外のキャンプを行ってきた各クラブは沖縄に移した。

2021年1月

日本記録でコロナ禍を吹っ飛ばす

1月31日

コロナ禍での箱根駅伝。「応援したいから、応援にいかない」という関東学連の呼びかけに、前回は121万人だった観衆が18万人に減少。「強制力のない呼びかけに100万人が応えてくれた。ファンの皆さんは箱根駅伝と共に歩んでいただいていると、涙が出る思いでした」と上田誠仁駅伝対策委員長は感謝しています。31日の大阪国際女子マラソンも「日本記録でコロナ禍を吹っ飛ばして五輪に向かう」と意気込んでいる。

観客と防ぐ ー感染防止指針に沿ってー

1月30日

感染を防ぎながら、いかに試合を楽しむか。東京五輪・パラリンピックを控え、スポーツ界と観客は、一体となって取り組みを進める。
Jリーグの村井チェアマンは「指針を守るファンの存在なくして、安全に運営することができない」と話す。

逆境こそ成長の源
ーアテネ五輪銀メダリスト 山本貴司ー

1月29日

日本代表が東京五輪で活躍する姿を想像するのは難しくありません。中でも「カツオ」の愛称の松本克弘が男子自由形で世界と渡り合っているのは頼もしい。100メートル平泳ぎの日本雄也と高田大志ともに世界で戦える。逆境に立ち向かい、乗り越えようとするからこそ成長があります。

スポーツは本当に美しい ー映画監督 河瀬直美ー

1月28日

東京五輪公式記録映画監督の河瀬直美氏は、スポーツは本当に美しいです。単なる記録や勝敗だけではないものが潜んでいます。五輪では、国を超えて人々が集い、命が集うことで生まれる関係性があり、そのつながりの輪が希望になり、光になります。

徹底管理 ー厳戒下の大会ー

1月27日

無観客などの対策を講じて17日まで行われた卓球の全日本選手権は選手の気合いの発声も禁止され、徹底した消毒と過剰とも思える措置だった。優勝した石川佳純選手(27)は神妙に語った。「まずは開催していただいた関係者の皆さんに感謝したい。東京五輪はあると信じて、私は頑張り続けるしかない」

五輪信じ決意 ー水球 志水ー

1月26日

2016年リオ五輪で水球男子日本代表主将を務めた志水祐介(32)が今月末からセルビアの名門クラブにレンタル移籍する。コロナ禍が東京五輪に暗い影を落としている中「選手としてやるべきことをして、しっかり準備したい」と意を決した。

奮 起 ーバレーボール荒木絵里香(36)ー

1月25日

「引退」が頭をよぎったという。五輪延期の報に衝撃を受けた。2017年日本代表監督に就任した中田久美(55)に代表入りを要請され、銅メダルに輝いた12年ロンドン五輪以来の主将も任され、「私の経験が役に立つならば」と奮起する。

原動力 ーパラカヌー瀬立モニカー

1月24日

「こんな実力のままでいいのか」。初出場したリオ、パラリンピックで味わった悔しさを原動力に「極める」ための1年と位置づけ練習に励んでいる。

魅力枠 ー男子400メートルリレー 伊東浩司ー

1月23日

陸上男子100メートル元日本記録保持者の伊東浩司氏が語る「魅力枠」は、男子短距離100メートルのサニブラウン・ハキームは、ミスさえしなければ決勝8人に入る。高校生の柳田大輝は伸びる可能性がある。400メートルリレーは「走ればメダルを取れる」感覚があり、東京五輪の決勝で皆さんが思い描くリレーメンバーが並んだ時、限りなく頂点に近づくと思います。

語学、精神面磨く
ー走り幅跳び 橋岡 優輝ー

1月22日

2019年世界選手権男子走り幅跳びで日本勢初の8位入賞を果たした橋岡優輝(21)選手はダイヤモンドアスリート(DA)事業によって育まれた。「東京五輪は通過点。記録としても、世界新を狙っていく」と、次世代が憧れる存在となるべく、はるか頂きを見据える。

並 走 ーパラ選手、五輪組とー

1月21日

五輪出場を目指す選手らと練習し、トップレベルのコーチの指導も受けるパラアスリートたち。今、障害がある選手を取り巻く環境が大きな変化を遂げている。

逆境の五輪
ー中止は選択肢外 トーマス・バッハー

1月20日

IOCのトーマス・バッハ会長の年頭の言葉。スポーツでも人生でも、何かを成し遂げる。時に必要なのは、信じる力と情熱だと思う。闘う価値のある何かを信じ、それを貫くことだ。東京五輪は、希望と自身を世界に与え、日本の人々の誇りになるだろう。

金20個変わらぬ目標
ー日本パラ委員長 河合純一ー

1月19日

コロナ禍をはじめ、様々な課題、国難が国内外にあります。日本パラ委員会は、東京パラリンピックに向け「超えろ、みんなで」というスローガンを掲げています。金メダル20個という目標は変わりません。

金メダルを取らないと分からない世界はある

1月18日+(プラス)228

モチベーション(やる気)が低下する不安はない。金メダルをとらないと、分からない世界があるはず。

現状維持に満足するな神様のメッセージ
ーソフトボール 上野由岐子(38)ー

1月18日

(五輪延期は)現状維持に満足するなという神様のメッセージだったこもしれない。

夢を守る合宿延長 ー南スーダン前橋と絆ー

1月17日

南スーダンの陸上男子1500メートル五輪代表候補のアブラハム・グエム(21)は、コーチ、チームメイトら5人とホストタウンの前橋市で長期事前合宿を行っている。東京大会の延期が決まってからも、滞在期間を1年延長し、費用は予定を超えるが、全国からの厚意が今も寄せられている。

金メダルは2021年に取っておく
ー車いすテニス 国枝慎吾(36)ー

1月16日+(プラス)227

20年にパラリンピックがあれば金メダルだったなと思うけど、21年に取っておく。

皆の記憶に何を残したいのか
ーテニス 大阪なおみ(23)ー

1月16日

自分が何をしたいのか、皆の記憶に何を残したいのか。自粛生活は多くのことを考える機会をくれた。

逆境なんの
ー好記録連発110メートル障害 金井大旺ー

1月15日

陸上男子110メートル障害元日本記録保持者で、函館出身の金井大旺選手(25)は、コロナ禍でも記録を伸ばしてきた昨シーズンは、2019年の冬に取り組んだハードルの技術改善が実を結んだといい「今は五輪に向けて非常に高いモチベーションを維持している」と語った。

希望の光 ー斜里で聖火お披露目ー

1月14日

7月に開幕する東京五輪の聖火の展示が9日、斜里町のゆめホール知床で行われた。道内の展示は初めてという。成人式が延期となった新成人も招待されました。

感 涙
ーラグビー全国大学選手権ー
ー第99回全国高校サッカーー

1月13日

<ラグビー>
決勝は天理大が前回の覇者早大を55-28で破り、初優勝を果たした。天理大は昨年8月の新型コロナウイルス感染クラスターの逆境を乗り越えての栄冠に主将松岡選手の感謝を述べた時の涙が全てを物語っていた。
<サッカー>
PK戦を制した山梨学院が2度目の栄冠を得た。PK戦で大会得点王の安斎選手を止めた山梨学院の主将のGK熊倉選手は中学時代に同じチームでプレーしていた。泣き崩れる安斎との友情にも物語りがあった。

蜂の巣スパイク ー陸上桐生祥秀ー

1月12日

東京五輪に向け、日本のスポーツ用品と繊維メーカーが斬新な発想と技で作った最新シューズは、トラックを蹴る靴底に変革をもたらした。ピンなしシューズで好記録を出し続ける桐生祥秀は、さらなる改良に期待をかける。

重圧との闘い
ー1964年東京五輪 競泳代表竹宇治聡子ー

1月11日

聖火リレー走者に手を挙げた竹宇治(旧姓:田中)聡子氏(78)の思いは1年延期されても変わらない。1960年ローマ五輪で銅に輝き、期待を背負った東京五輪までの4年間を「苦しかった」と振り返る。東京五輪は100メートル背泳ぎで日本新を更新するも僅差でメダルを逃した。今はぜんそく児の水泳教室で指導を続けている。水泳がくれた豊かな人生に感謝し、トーチを掲げる日を待っている。

目標はずっと金メダル ー陸上サニブラウンー

1月10日

陸上男子100メートル日本記録保持者サニブラウン・ハキーム選手(21)「五輪が延期されても、目標はずっと金メダルに設定している」
約半年後に迫った東京五輪に向け「100メートル、200メートル、400メートルリレー、全てで金メダルを目指して頑張りたい」との今年の抱負を発表した。また、「1年余分に時間がもらえたので、有効活用し、準備を着々と整えている段階」とも語った。

五輪はできないと思わないでほしい
ー体操 内村 航平ー

1月9日

体操の内村航平選手は昨年11月、「五輪が『できない』ではなく『どうやったらできるか』を考えてほしい」と訴えた。近年は故障に苦しんだが、12月の全日本選手権の種目別鉄棒で優勝し、復活へ踏み出した。「国民の皆さんとアスリートが同じ気持ちでないと大会はできない。どうかできないと思わないでほしい。」

再 起 ー競泳の萩野公介ー

1月8日+(プラス)225

「再起」という言葉が今、最も似合うかもしれない競泳の萩野公介選手(26)、昨年12月の日本選手権で見事に復活した。
18年1月、心身ともに疲れ果てて入院。一度狂った歯車は容易には戻らなかった。そんな中、東京五輪の延期が決まり「覚悟」は固まった。「一歩ずつでも前に進もう」

逆境を乗り越え再起

1月8日

多くのアスリートが、1年延期された東京五輪・パラリンピックで再起を期す。
大会の開催自体も東日本大震災からの復興だけでなく、コロナ禍の逆境を乗り越え再起という意義が加わった。注目のアスリートを取り上げてゆきます。

負けの美学 ー青学箱根駅伝復路Vー

1月7日

箱根駅伝の青学大は、往路でまさかの12位。主将の神林勇太選手が大会直前の故障で欠場。動揺が広がる中、「復路優勝で意地を見せよう」と選手で誓い合った。原監督は「未来永劫、勝てるわけではない、負けには負けの美学がある。次につながる負けだった」と讃えた。

波乱劇
ー逆風に屈せず最後まで力を尽くすー

1月6日+(プラス)224

コロナ下での箱根駅伝。静寂の東京・大手町からの217.1キロは、苦難が続く世相を映すように波乱に満ちた。
選手たちは往・復路とも強い向かい風に苦しみ、厳しい条件下、有力校に誤算が続出し、往路優勝は創価大がさらった。復路は残り2キロでアンカーが失速力尽きた。勝った駒大の大八木監督は「諦めなければ、何が起こるか分からない」コロナ禍が続く、東京五輪・パラ年初の波乱劇。逆風に屈せず、最後まで力を尽くす前向きさが、心にしみた。

読売新聞編集委員 近藤雄二

また不運桃田賢斗にくる寒波

1月6日

3日、バドミントン男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗選手が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性となったと発表。遠征先のタイへと出国する前の検査で判明し、協会は日本代表選手団20人以上の派遣を取りやめた。

五輪・パラ ー開閉会式を大幅に簡素化ー

1月5日

今年の五輪・パラの開閉会式の演出はパラ担当だった佐々木宏さんが中心となり少ない経費で、コロナ禍をふまえたメッセージを発する演出に改めるという。

逆 転
ー諦めぬ襷に習ひゐる三日、丑年三日ー

1月4日+(プラス)225

箱根駅伝の駒沢大学総合優勝から、諦めずに少しづつ努力することの大切さを教えられました。また、学生たちが箱根駅伝を実現させてくれた関係者への感謝の言葉を述べている姿勢にも感服致しました。ただ、東京の沿道の応援(見物)の人の多さにも驚いています。

競技終へ感謝を述べてゐる今年

1月4日

大晦日の世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級タイトルマッチでの王者井岡一翔選手のスピーチ、田中恒成選手と戦い終えて讃え合う姿、駅伝の各選手がこの状態で試合が出来ることへの感謝の言葉を聞いていると、日本の若い方達の成熟度に未来が明るいと思います。

覆す去年の下馬評襷継ぐ

1月3日+(プラス)224

去年(こぞ)が季語。
箱根駅伝の往路優勝は創価大学でした。懸命に襷を継ないで下馬評を見事に覆しました。復路も楽しみです。騒々しさがないので(ラジオで聞いてました。)選手の息遣い、嗚咽や監督の𠮟咤激励まで聞こえ臨場感がありました。

駅伝や三日の富士を折り返す

1月3日

3日、箱根芦ノ湖を午前8時に東京へと折り返します。復路を制するのはどこの大学か楽しみです。個人的には、大東文化大学が出場しないのでさみしいですが、懸命に襷を繋ぐ姿は感動させられます。

駅伝や二日の富士を目指しゆく

1月2日

第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が午前8時、読売新聞東京本社前をスタートし、箱根芦ノ湖を目指し襷を繋いで行きます。今年はどんなドラマが待ち受けるのか、往路優勝はどの大学か期待されます。
新応援スタイルは五輪マラソン、競歩にも活かされると思います。

2020年12月

価値ある敗戦 ー宇野昌磨ー

12月30日+(プラス)216

全日本選手権5連覇を逃したのに、宇野選手は嬉しそうだった。久々に羽生選手の演技を目の当たりにして気付いたという。「どの大会でもなく、僕の目標はゆづ君(羽生)なんだ」積み重ねてきた4度の優勝以上に、価値ある敗戦だった。

四回転果敢に挑み年歩む

12月30日+(プラス)215

27日、フィギアスケート・全日本選手権の女子フリーで紀平梨花選手が冒頭4回転サルコーを成功させた。出来栄え点(GOE)3.19点の加点がつく美しさだった。「年歩む」は行く年のこと

復活の桃田賢斗の古年今年

12月30日+(プラス)214

27日、バドミントン・全日本総合選手権男子シングルスで、桃田賢斗選手が優勝した。今年1月の交通事故で重傷を負い、約11か月ぶりの実戦だった。

独り舞台 ー和楽器の音色を響かせてー

12月29日+(プラス)211

26日、フィギアスケート・全日本選手権で羽生結弦選手が合計310.36点で5年ぶり5度目の優勝を果たした。
コロナ禍でコーチ不在の中、国内で孤独な練習を続けるうち、マイナス思考に、代名詞のトリプルアクセルまで跳べない「どん底」に落ちた。葛藤の末に出場した今大会を終え「やり方は間違っていない。暗い世の中で自分がつかみたい光に手を伸ばせた」と語る顔には充実感が漂う。

限界突破 ー田中希実五輪切符ー

12月29日

今月開催された陸上・日本選手権女子5000メートルを制し、東京五輪に内定した田中希実選手は試練を乗り越えての優勝だった。

断腸の思い
ー五輪・パラ開閉会式演出チーム解散ー

12月28日

東京五輪・パラ大会組織委員会は23日、来夏の開閉会式を簡素化するため、狂言師の野村萬斎さんが統括する演出チームの解散を発表した。

スポーツ予算
ー来夏の五輪81億円、パラ22億円ー

12月27日

21日に閣議決定された政府に2021年度当初予算案で、スポーツ関連予算は354億円に上り、過去最大。来夏の五輪・パラ東京大会内訳は五輪が81億円、パラが22億円となった。

好記録 ーパラマラソン堀越信司ー

12月26日

20日に行われた陸上・防府読売マラソンの視覚障害の部男子で、東京パラ代表に内定している堀越信司選手が好記録で初優勝を果たした。女子の道下美里選手と日本は男女ともにメダル有望種目として注目されている。

成長の連覇 ーパラバド梶原大暉ー

12月25日

20日まで行われたパラバドミントンの日本選手権で、男子シングルス(車いすWH2)の梶原大暉選手が2連覇を飾った。正式競技に採用された東京パラリンピックの日本代表入りが有力な19歳は、46歳の村山浩選手と組むダブルスでは世界ランキング3位につけている。

世界新
ーマラソン視覚障害パラ代表内定 道下美里選手ー

12月24日

20日、第51回防府読売マラソンで、来年の東京パラリンピックの女子マラソン(視覚障害)代表に内定している道下美里選手(43)が今年2度目の世界新記録をマークし、4連覇を果たした。

災禍克服 ー五輪の百年ー

12月23日

100年前のアントワープ五輪は当時世界で大流行し、4000万人が亡くなった「スペイン風邪」と、第1次世界大戦の戦禍からの復興の象徴となった。日本でも返上された1940年、1964年、そして2020年の三つの東京大会は、関東大震災や戦禍、東日本大震災からの復興を主題としてきたが、延期となった20年大会は、コロナ禍からの復興という新たな祈りも託されつつある。

2024パリ五輪 ー追加競技ー

12月20日

IOCは、2024年パリ五輪の追加競技としてブレイクダンス、スケートボード、サーフィン、スポーツクライミングの4競技を決定した。反面、重量挙げ選手数を大幅に削減する。

五輪テスト大会
ー3月~5月 18イベント開催ー

12月19日

東京五輪・パラのテストイベントを来年3~5月に行う計画を大会組織委員会が発表した。大会は海外から選手を招き、一定数の観客を入れた形で開催する見通し。

夢の兄弟五輪へ ー阿部一二三内定ー

12月18日

13日に行われた阿部選手(23)と丸山城志郎選手(27)との柔道男子66キロ級の代表内定決定戦は4分間の試合時間で決着がつかず、延長戦が20分にも及ぶ死闘となった。勝利した一二三選手は妹(女子52キロ級)とともに兄と妹が一緒の東京五輪の畳に立つことが決まった。

五輪の安全私も守る
ーボランティア再始動ー

12月17日

コロナ禍で中断していた東京五輪・パラのボランティア研修が、少人数に絞ったり、オンラインなどで各地で再開し始めた。

全額負担 ーホストタウン国が支援ー

12月16日

来夏の東京五輪・パラで海外選手の事前合宿などが行われるホストタウンについて、「コロナ」の検査費や宿泊施設の貸し切り費用などを全額負担する方針を固めた。

阿部一二三柔(やわら)の死闘終へ涙

12月15日

スポーツには感動があります。真剣勝負の緊迫感は観る者をも一緒に参加出来ます。スポーツ観戦もやっと戻ってきました。戦い終えた者の感涙は美しい。

追究の美技の体操見る師走

12月15日

体操選手、内村航平の鉄棒の演技を見ました(ビデオで)。「自分は鉄棒の技を追究し、他は後輩に任せる」との信念、立派な指導者になれます。

感染把握
ー東京五輪の選手具体策ー

12月14日

東京五輪・パラの新型コロナウイルス対策を検討している政府は、具体策の中間整理をまとめた。選手の検査は4~5日間隔で定期的に行う。残された課題も多く、具体策の検討を急いでいる。

姓ー名 -東京五輪での名前の表記ー

12月13日

来夏の東京五輪の際、世界でテレビ放映される日本人の名前のローマ字表記を、IOCが従来の「名ー姓」ではなく、「姓ー名」に変更。東京大会を機に「姓ー名」表記を国内外に定着させようとしている。

踏 襲
ー聖火リレー3月25日スタート計画は今年を踏襲ー

12月12日

東京五輪・パラ大会組織委員会は、聖火リレーの概要を発表した。五輪は2021年3月25日に福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」を出発し、国立競技場で開会式が催される。7月23日までの121日間で、全国47都道府県をを回る。道内は6月13、14日両日に実施。走行ルート、走者は今年を維持。

思惑一致 -五輪開催を重視ー

12月11日

IOCのトーマス・バッハ会長が先月中旬に来日して、新型コロナウイルス感染が世界的に再拡大する中、大会実現を目指す決意を国際社会にアピールしました。菅首相も経済再建の象徴として五輪開催を重視しており、思惑が一致した格好です。

五輪の意義
ー世界と日本が新たな平和に力を合わせるー

12月10日

東京大会は、選手、関係者、観客に感染者を出さないことが大前提だが、五輪憲章の第1章に「平和でより良い世界の構築に貢献」は、平和の定義が「戦争、紛争がない」だけではなく「健康で安全でいる」に拡大して、コロナ禍を克服しての五輪開催という共通項目のために、日本が、世界が力を合わせる。東京大会は、新たな平和のあり方を考える契機になる。

復活 -五輪のシンボルマークー

12月9日

東京五輪開催が来夏に延期されたため一時撤去されていた巨大な五輪のシンボルマーク(縦15m、横33m)が1日、東京都港区の「お台場海浜公園」に約4か月ぶりに復活しました。

東京五輪、困難克服の象徴に
ーIOC副会長ジョン・コーツ氏ー

12月8日

いま大会開催の意義は、世界に希望を伝え人類が困難を乗り越える象徴として、広がっているように見える。日本の人々が長いトンネルの先に光を見つめ、開催への道を探り続けること自体が世界に貢献することになる。人々の心を一つにする瞬間、それが五輪の持つメッセージだ。
その機会を創り得るから、五輪は存続してきた。何とか東京大会を開催したい。開催できると信じている。